「海上保安庁」タグアーカイブ

【どうやったら消防士になれる?】消防士になるまでの7つの意外・驚きあるある 費用、倍率、試験内容

LINEで送る
Pocket

[nopc] [/nopc]

消防士への道のりあるある

公務員試験 学習スタートブック 30年度試験対応 2018年度 (受験ジャーナル特別企画1)
公務員試験 学習スタートブック 30年度試験対応 2018年度 (受験ジャーナル特別企画1)

勘違い、誤解の7つあるある

・東京消防庁と同じく千葉県消防?神奈川県消防?警察は千葉県警、神奈川県警だけれども
消防士は市町村単位採用の地方公務員です。札幌市消防局や千葉市消防局、京都市消防局、北九州消防局、石垣市消防本部など。
意外とこの基本的なことが知られていません。

東京は例外(東京消防庁)で東京都が一括で担っていますが、近年は消防の広域化が広まりつつありいくつかの市町村の消防が合併して一つの消防本部を運営しています。小田原消防本部は小田原消防と足柄消防の広域消防であったり、奈良県広域消防組合消防本部、とかち広域消防局など日本全国津々浦々で広域化は広がっています。
広域化には様々なメリットがありますが、なかなか進まないのでが現状です。
二重行政解消や大災害時の効率的な運営のためにも今後広域化は進んでいくでしょうが、利権や派閥争い、時代錯誤のプライドなどでなかなか進まないのが現実です。
警察は都道府県単位であっても地域住民と密にコミュニケーションを取っているのに、消防は広域化するとそれができないという意味の分からない主張をしたりしています。公務員らしく古い体質で保守的なのです。

警察も地方公務員ですが採用単位は都道府県です。警視庁(東京)や神奈川県警、北海道県警、熊本県警、大阪府警、沖縄県警など。
自衛隊や海上保安庁は国の採用で国家公務員になります。自衛隊はJapan Self-Defense Forces、海上保安庁はJapan Coast Guard Officerといった具合にJapanがつきます。

消防士の採用試験は市町村職員採用試験で一括で行われるのが一般的です。そして自治体や区分別ごとに2次試験や3次試験があったりと変わってきます。
市町村採用区分には事務職や建築、土木、造園、水道、社会福祉、農業などがあります。

消防士にはどうやたらなれるのという質問がよくあがりますが、答えは「市町村公務員試験」を受けることです。

・公務員採用試験のあまりの受験科目数に打ちひしがれる
消防職員は肉体自慢の脳みそ筋肉と思われがちです。
確かにそういう時代が遠くない昔にありました。
消防の人事採用担当が学校の部活動などにリクルートしに行き、漢字で名前が書けたら合格などど言う逸話もあるほどです。
足し算引き算ができれば誰でも消防士になれていた時代があったのです。
どこにも就職できず、とりあえず体力自慢だから消防士といった進路選択がまかり通っていたのです。
そうなればどういう人材ばかりが集まってくるか想像に難くないでしょう。
その世代はまだ現役なのですから、世代間格差は凄まじいのです。

まず、消防士になるには公務員試験を突破しなければいけません。
高卒(短大卒)、大卒などの区分別ですが、試験内容に大きな違いはなく、各自治体間でも大きな違いはありません。
以下が公務員試験の一般的な受験科目です。

・知能分野:
文章理解(現代文、古文、英文)、判断推理、数的処理、空間把握、、資料解釈

・知識分野:
人文科学(国語、英語、日本史、世界史、地理、文学)
社会科学(政治、経済、社会)
自然科学(数学、物理、化学、生物、地学)

・クレペリン試験(ごく一部)
・論文
・体力試験
・面接

おおよそ20科目ほどあります。
ほぼまんべんなくでますが、年によっては世界史が出なかったり、地理が出なかったりと膨大な科目の膨大な範囲を必死に勉強したのにその分野からは1問も出題がなかったという話も多々あります。日本史で重要人物や出来事を必死に覚えたのに、出た問題が貨幣の種類を問う問題だったりと。

とにかく試験範囲は膨大です。
数学は微分積分も範囲です。
生物はDNA、細胞、クエン酸回路などのエネルギー代謝、免疫など。
物理は力学、熱力学、運動の法則、波動、電気、原子、放射など。

これらをトータルで6割以上取らないと1次試験は突破できません。
多くの消防士を目指す人たちはこの1次試験すら突破できずに夢やぶれていきます。

勉強をすればするほど果てしなく覚えることがあり絶望しがちな公務員試験なのです。

・予備校か独学か通信で悩む
上記のように受験科目とその範囲は膨大です。
独学では突破するのは至難の業ですが、消防浪人で一時社会人になっている人や普通の社会人からの転職組もいます。
また金銭的に予備校に通えず独学で頑張っている人もいます。

相場は予備校では30万〜、通信では20万〜、独学でも教材費や模試などで10万。
これに論文や面接対策が加わるとさらに値段は上がりますし、当然一発で合格できなかったらまた受講費はかかります。

大部分の自治体には年齢制限もあり悠長に構えている時間的余裕もないので、金銭的時間的に頑張れるのならば迷わず予備校に行くのがいいでしょう。

しかし独学しか選択肢がない人もいます。そして独学でも合格する人はいます。
そういう人たちは端から勉強ができていた人ばかりということは決してありません。
インターネットで効率的な勉強法を参考にし、良書で勉強すれば独学でも突破できないことはありません。
通信講座は費用的にも効果的にもおすすめしません。一人でできる力があるのなら自分に見合った教材を買い揃えたほうがいいでしょう。
公務員試験受かる勉強法落ちる勉強法【2019年度版】
公務員試験受かる勉強法落ちる勉強法【2019年度版】

公務員試験マル秘裏ワザ大全【国家総合職・一般職/地方上級・中級用】2019年度版

公務員試験マル秘裏ワザ大全【国家総合職・一般職/地方上級・中級用】2019年度版

・理系、とくに数学が不得意だと絶望的に不利だと知る
暗記科目はひたすら暗記すればいいだけです。
要領の良し悪しはあるにせよ、どれくらい時間を割いたかで勝負はつきます。
しかし数学や物理はそうはいきません。
また消防の公務員試験は理数系に比重を置くことが一般的です。
科目も数的推理、判断推理、資料解釈、数学、物理など多くなっています。
文系畑できた人が、一から微分積分を学ぶのは現実的ではありません。

文系出身者はその分、量をこなし問題に慣れパターンを徹底的に把握することが重要です。
理数科目を捨て科目にした瞬間、消防の道は閉ざされたも同然です。
消防に入っても水を扱う仕事なので消防車やホース、スプリンクラーからの送水や注水、吸水時の摩擦損失・圧力損失・放水量など消防水力学の知識が必須となります。

数字への苦手意識は徹底的に克服しなければなりません。

・倍率に驚愕
地方は穴場、などということは決してありません。
消防隊員の人数は、市町村の人口で署数が決まり、それに準じで決まってきます。
人口が少ないと当然消防署の数は少なくなり、市町村で合併していればさらに消防署員は少なくなります。

採用5人前後の枠に数百人が集まることも珍しくありません。
東京消防庁も倍率は15〜20倍前後と、相当な高倍率です。
ときには30倍近くになることもあります。
そして一次試験の筆記試験で3/4が落とされます。

大部分の人が一次試験も突破できず、年齢制限を迎えたり他の道に進んだりするのです。

・勉強には身が入りにくいけど、体力試験に向けては頑張れる
運動嫌いが消防士を目指すことはほとんどありません。
体を動かすのが好きな人がほとんどです。
なかには救命の分野で活躍したい人で運動を好まない人はいますが、レアケースです。

体力試験に普段から体を動かしているなら特段必要なトレーニングは必要ありません。
軽く走って腹筋や腕立て伏せくらいの運動ができれば問題ありません。

どれだけ体力があるかを見るのではなく、消火活動をするのに不具合はないかを見定める要素のほうが強くあります。
腕立て伏せで60回以上が求められる体力で上限が100回の場合、60回できても100回できても採用にはほぼ関係ありません。

つまり運動好きで日頃からある程度運動しているのであれば体力試験を心配する必要は微塵もありません。
と言っても腕立て伏せや懸垂に慣れている人もそう多くないので、週2回30分程度腕立て伏せや懸垂、軽い有酸素運動で十分です。

しかし運動好きで体力試験がるということで、必要以上に運動に時間を割いている人も少なくありません。
体力試験があるからと口実づくりをしまうが、上記でも述べたように3/4は筆記試験で落ちます。
2次試験以降にある体力試験を受けられる人はごく少数です。

一分一秒が大切なときに運動に割ける時間は多くありません。
運動でリフレッシュできるというのもありますが、やはり余計な体力を使ってしまうことにはかわりありません。
勉強も終わり1日の最後に運動を取り入れれば、火照った頭をリフレッシュでき良い質の睡眠も取れるのでおすすめです。

・年齢制限に怯える
自治体によって違いますが、大卒は27〜29歳までの年齢制限一般的です。
もし27歳までが年齢制限で、就職経験もなく落ち続けてしまったら…。
受かる保証などありません。落ち続ける人がほとんどです。勉強すれば必ず合格できるわけではありません。
どこで線を引くか、そこが重要です。人生をギャンブルのように賭けるわけにはいきません。

理想を言えば就職をし、そこで通信教育や独学で勉強する方法です。
しかし並大抵の覚悟では、仕事と試験勉強の両立はできません。
新社会人は仕事を覚えるのでやっとです。付き合いもある中、帰宅後も週末も予備校生に負けないほど勉強しなくてはいけません。

もちろん社会人になっても昇任試験や資格試験など、仕事と両立しながら勉強しないといけないシーンは山ほどあります。
しかし公務員試験はやはり別格です。
仕事に関係ある一定分野に特化した資格や社内部試験とは違い、大海原のごとく広大な範囲を膨大な時間をかけなければなりません。

しばしば消防士になるのに、こんな試験必要ないのでは?という恨み節に似た意見を聞きますが、つまりそれだけの覚悟と根性で試験をくぐり抜け、人命救助のプロになりたいのかというふるいにかけているのです。

まとめ

公務員試験 受験ジャーナル Vol.2 30年度試験対応
公務員試験 受験ジャーナル Vol.2 30年度試験対応

日頃よく目にする消防車や救急車。そこに乗っている隊員たち。
しかしそのなり方はよく知られていませんん。
火を消す消防隊員と救急車の救急隊員が同じ消防と認識していない人も多くいます。
消防士と消防団の違いがわからない人も多くいます。

命が危機に瀕しているときに助けてくれる消防、救急、救助。
まだまだ知らない世界が広がっています。

LINEで送る
Pocket

消防・警察・自衛隊の新人教育期間の地獄の体験談、まさに地獄絵図だった10の地獄選抜

LINEで送る
Pocket

人命を守る職業

われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)
われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)

全てが命がけ

命を守りたい。
犯罪から、
災害から、
海難から、
侵略者から。

そんな思いをいだき警察、消防、海保、自衛隊の職に就く人たちがいる。

人命救助の世界は常に「死」という危険と隣り合わせで現場は極限状態です。
一つのミスが市民の命を、自分の命を、仲間たちの命を奪う可能性がもあり、日々たゆまぬ努力で救助技術を研磨しています。

そんな人命救助の隊員も最初は普通の人間です。
誰しもがバリバリの体育会系というわけでもありません。
走るのが苦手な人、懸垂がほとんどできない人、高いところが苦手な人、泳ぎが不得意な人などさまざまもいます。
単に「安定した公務員」になりたかったと入ってくる人間も少なくありません。

そんな彼らがどのようにして一人前の救助隊員になっていくのか。
それは数ヶ月に及ぶ寮生活での教育期間で心身ともに徹底的に鍛えられるからです。
できないものをできるようにする訓練とともに、これ以上はできないという限界を味わわせることで限界点を引き上げ、また己の本当の限界点を知らしめます。

人命救助の技術は自衛隊から消防に伝えられました。
消防の救助隊はレスキューと一般的には呼びますが、横浜市消防局が全国で初、自衛隊から救助技術を学び人命救助部隊を創設したと言われています。
それゆえ横浜市消防局だけは救助隊のことを「レンジャー」と呼称します。

もっとも過酷と言われる自衛隊レンジャー訓練が、消防や警察などの救助技術の原点とも言えます。
「陸上自衛隊 レンジャー」等をYouTubeで検索してみて下さい。
陸上自衛隊の幹部レンジャー訓練の様子が観ることができるはずです。
厳しさは別として、どの組織でも似たような訓練風景です。
きっとこの世界のことを多少なりとも理解できるで是非ご覧ください。

RANGER 陸上自衛隊 幹部レンジャー訓練の91日(2枚組) [DVD]
RANGER 陸上自衛隊 幹部レンジャー訓練の91日(2枚組) [DVD]

地獄のような教育期間、その中から消防、警察、自衛隊、海保の仲間たちでよく語られる地獄の10選をピックアップしました。

教官がいきなり地獄の鬼

入校初日から、怒号のように響き渡る教官の声。
ただでさえ緊張と不安をかかえている新人たちは震え上がるばかり。

緊張と教官の気迫に押されきっている新人教育生に一気にまくし立てる怒涛。
全員涙目、これからの寮生活に不安しか見いだせない入校初日。

この精神的圧迫は当面の間続きます。

寝起きが地獄

起床とともに指定された場所に即集合。
布団をたたみ着替え身だしなみを整え寝ぼけまなこでダッシュ。
起床からだいたい3〜5分程度で整列完了。
すぐに1時間ほどの眠気も吹っ飛ぶ体力錬成の声がグラウンド中に響き渡ります。

見回りで僅かな布団や部屋の乱れが指摘されたら、そのあとまた地獄が待っています。
ほとんどが体操服での集合ですが、ときに水着指定され大パニックに陥ることも・・・。
しまった所も、名前記入確認も、引っ張りだした後の整理などなど寝起きから地獄絵図です。

整理整頓・身だしなみが地獄

服や布団の1ミリもズレもないたたみ方、本や私物などの一糸乱れぬ配置、シワひとつないアイロンがけ、靴磨きなど一切の乱れは許されません。
個人ができていればいいのではなく、部屋の仲間、隊全体として統一できていないといけません。
この徹底された事前準備、物事に向き合う姿勢こそが人命救助の基本となるのです。

耳の穴をチェックされ僅かな耳垢が溜まっているのを指摘され地獄をみたなんていう話もあったりなかったり…。

食事が地獄

食事中も完全には休息はできません。
食事も闘いであり、次に向けた重要なエネルギー摂取の貴重な時間なのです。

[nopc] [/nopc]

いかに早く食べるかが重要です。
現場に出れば出動要請はいつくるかわからず、一度出動したら次いつ食事が取れるかもわかりません。
よく噛んで消化がどうとか早食いは体に悪いなどは関係なく、とにかくエネルギーを素早くかっ込むことが最優先なのです。
猛暑でのフル装備の訓練後は疲労で胃も疲れており食べるのも地獄なのです。

お風呂・トイレが地獄

人間が寝ている以外で最も無防備な瞬間、それは風呂とトイレです。
当然現場では、風呂とトイレ中でも災害出動はあります。
浴槽に常に水が張ってあるのは、全身泡だらけでも飛び込めば一瞬で洗い流せるからです。

トイレでも風呂でも、食事中でも頭のなかはいつでも出動できる準備をしておかなくてはなりません。
教育期間中も災害出動を想定した集合する訓練(訓練・非常呼集)は頻繁にあります。
教育期間中には安堵できる時間など1秒もありません。

寝ているときも地獄

もちろん就寝時間中も呼集はあり全員顔面蒼白です。
呼集後は心臓が高まり全く寝れません。
翌日の訓練や筆記試験を考えると顔面蒼白、チアノーゼすら出てきてしまうそうな始末。

今夜はあの教官が当直だから呼集がありそうだと勘ぐっては見るものの・・・、見るのはいつも地獄ばかり。

連帯責任が半端ない

一人のミスが、部隊全員の命を危険にさらすことのある人命救助の世界。
統制され強い連帯感がある部隊こそ、さまざまな困難を乗り越え要救助者を救えます。

訓練中は当然のことながら、筆記試験の結果、身だしなみ、整理整頓など全ての事で連帯責任が発生します。
自分一人良ければいい世界ではありません。
ドラマや映画のように単独行動で突っ走りヒーローになるなどありえず、必ず部隊行動です。

連帯責任では腕立て伏せやスクワット、走り込みなどがあり自分のせいで隊全員が腕立て伏せをさせられている気分といったらもう地獄そのもので・・・。

ロープ登攀で干物

人命救助で行われるロープ訓練。
結び方(結索)や渡り方(渡過)、登り方(登攀)など救助、救出に必要不可欠なロープ技術。
ひたすらロープを渡り、登るなか握力はどんどんなくなり、疲労からバランス感覚も鈍り、ロープから転落してしまいます。
握力が限界近くで転落するため、そこからロープをよじ登って復帰するのは至難の業です。
復帰できなければ腰に巻かれた命綱一本で宙吊りになり、干物がぶら下がっているような地獄絵図になります。

干物の気持ちがとてもわかる、真夏の地獄のロープ訓練。

水難訓練でこっちが水難

もっとも訓練で過酷な水の訓練。
着衣水泳や水中結索、救出などさまざまな訓練があります。
また人がどれくらいで溺れてしまうのか体験させられる訓練も。
ボンベを背負った水中にいる教官が、脚を引っ張ったり、ズボンに重しを入れたり、上からホースで水をかけられたり・・・。
上で待機している教官はウソか本気かAEDを持っているおり・・・。
それはもう正真正銘の地獄絵図なのです。

沈んでいった教育生はすぐさま助け出されますが、ほぼブラックアウト状態(酸欠による失神)です。
人間が溺れたときの無力さを身につまされます。
だからこそ出動の一分一秒も無駄にできないのです。

仲間との別れが、教官との別れが

教育訓練も終わり、いよいよ現場に出るとき。
あの地獄から開放されると心が高鳴るはずが、この地獄の期間を歯を食いしばり命をかけて共に立ち向かった仲間たちとの別れはやはり涙なみだ。

地獄の鬼のように思えた教官の態度も卒業が近づくに連れ徐々に仏のような顔に。
教育生のことを常に気遣い、限界を見極め、個人の適性を見抜き、言葉を選び、実は綿密に計画された追い込みなど一人ひとりのことを本当に思いやってくれた教官との別れも涙なみだ。

この地獄のような初任の教育訓練期間が、全然大したことない地獄だったと思い知るのはそう遠くはありません。

まとめ

なぜ、人のために命を賭けるのか―消防士の決断
なぜ、人のために命を賭けるのか―消防士の決断

あの地獄が懐かしく、そして礎とし、今もどこかで誰かのために命を守る闘いに向かっている人が日本中にいます。
命をかけた闘い。
人が逃げていく現場に向かっていく職業。
闘うための尋常ではない努力の継続。

大切な人を、大切なものを守るために、闘える肉体は全ての人間が探求すべしもの。
まず自分の身を守るのは自分。
そして自分のそがにある大切なものをまっさきに守れるのも自分。

闘える肉体を!

参照:Wikipedia 横浜市消防局特別高度救助部隊


東京消防庁で教官が体罰 命張る人命救助 消防・警察に体罰は必要悪か?

LINEで送る
Pocket

【災害列島ニッポンで生き残れ】筋肉だけではダメ。災害から生き残るための肉体3条件

LINEで送る
Pocket

いざというときのために

21世紀サバイバル・バイブル (集英社文庫)
21世紀サバイバル・バイブル (集英社文庫)

災害に立ち向かってきた災害大国ニッポン

地震、噴火、津波、台風。忘れた頃にやってきて多くの人命や財産を突然奪いさる災害。大災害が起こるたびにそれは想定外の被害をもたらしてきました。

関東大震災をはじめ阪神・淡路大震災や新潟県中越沖地震、東日本大震災。そして熊本大地震。2014年9月には長野県御岳山で水蒸気爆発による噴火で死者・行方不明者63人で戦後最悪の火山災害も起きました。

1959年の死者4,697人・行方不明者401人の犠牲者を出した伊勢湾台風により成立した災害対策基本法によりソフト面での災害対策が進められ、阪神・淡路大震災や東日本大震災で建物の耐震基準が見直され、消防にハイパーレスキューが、警察には特殊救助隊が設立されるなど日本の災害対策は日進月歩で進んでいます。

さまざまな災害に日本はあの手この手の対策を施し対応してきました。対策が功を奏すこともあれば、人間の力など根こそぎ奪い去ってしまう大災害も多く起こっています。そのたびに災害対策は見直され改善されてきました。

国や行政の災害対策だけでなく個人でも家庭に食料や飲料を備蓄したり、棚の転倒防止など災害対策も推進されてきました。国や行政がいくら災害対策を施しても、災害に直面する個人個人も対策をしておかないと行政の助けが入る前に命を落としてしまう場合もあるでしょう。

では肉体について災害に備えている人はいるでしょうか。脱出する、逃げる、登る、ぶら下がる、歩き続ける、運ぶ、担ぐ。災害時には通常時より遥かに肉体が酷使されます。強い体があればそれに越したことはありません。自分の命だけでなく誰かの命も救うことも可能になるかもしれません。

災害のために鍛えている人は消防や自衛隊などその道のプロフェッショナルがほとんどでしょう。しかし一般人でも日頃の運動やスポーツ、トレーニング習慣は大いに災害対策になりえます。地震での建物倒壊、噴火や津波などの自然の圧倒的な力の前に対し人間がいくら体を鍛えても無力の場合がほとんどでしょう。大災害の前に生き残れるのはまさに偶然の積み重ねの奇跡です。

しかしその場から逃げたり、脱出する際に「体力がある」、「力がある」、「回復力が高い」といった要因で奇跡が起きる確立がたった1%でも高まるのであれば体を鍛えない手はありません。またサバイバル能力は肉体の能力と比例します。生き残るために、そして大切な人を守れるように是非肉体の鍛錬をしましょう。

災害時に筋肉は頼りになる

消防筋肉 (イカロス・ムック)
消防筋肉 (イカロス・ムック)

物を移動させるとき必ず力が必要です。「瓦礫を運ぶ」、「物資を運ぶ」、「テントを設営」など力が必要です。「重い荷物を持ち上げる、どかす」、「人を担ぐ、引き上げる」など爆発的なパワーが必要になる場合もあり当然強い筋力が必要です。ボディビルダーのようなムキムキマッチョマンは使えないと世間で揶揄されることが多々ありますが、それは体の使い方の問題で筋肉に非は一切ありません。それに彼らは決して非力ではありません。単純な力仕事ならば非常に頼もしい存在になるでしょう。

力の源は筋肉です。そして力強さは筋肉の大きさと比例します。筋肉を大きくするためには適切な重さ(10回ギリギリで挙げられる重量)、適切な回数(8〜12回×3セット)でウエイトトレーニングし、しっかり栄養を摂取し十分な休息を取ることが重要です。筋肥大は立派な災害対策です。自分の体重の重量を扱える体作りを目指しましょう。

生存に脂肪は必須

脂肪が多すぎるとさまざまな病気のリスクや身体能力減の要因になります。一方、脂肪はエネルギーがたくさん詰まった貯蔵物です。摂取エネルギーが必要量より少なければ筋肉や脂肪を分解しエネルギーとします。筋肉1kgは1200kcalですが脂肪は1kgは7200kcalもあるのです。エネルギー摂取が困難なときは脂肪がある程度あったほうがエネルギー切れにくく、それはまさに命を繋ぎ止めることに直結することなのです。

また脂肪は衝撃吸収の役割も担ったり、寒さ対策の効果もあります。北極や南極探検隊は出発までに10kgも体重を増やしていきます。熊など冬眠する動物は冬眠前に脂肪を蓄えます。それはエネルギー貯蔵や寒さ対策などの役割があるからに他なりません。標準の体脂肪率から大幅に下げないことも危機管理の一つになるのです。

日本のトレーニーに蔑ろにされやすい心肺機能は重要

究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニング
究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニング

HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング
HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング

日本の肉体改造では心肺機能強化が蔑ろにされやすい傾向があります。筋トレで筋肥大し、そして絞り、見た目さえ変われば成功という風潮が強くあります。悪い意味での筋肉信仰です。

心肺機能が高まるとは心臓と肺が強くなります。肺による酸素の取り込む能力と二酸化炭素を排出する能力が向上し、心臓による血液の排出量も増えます。酸素や栄養が全身に行き渡りやすくなり、疲れにくく疲労回復も早くなります。それにより長時間体を使い続けることができようにもなります。

災害はいつ収束するのか誰にもわかりません。また被災直後も行政の助けが入るまである程度時間がかかります。重要なのは水や食料の確保と、無駄な体力を消耗しないことです。助けが来るまで生き続けなければなりません。じっと待っているだけでよい環境であれば待機が原則ですが、その環境を手に入れるために動かざるを得ない場合もあります。逃げきる、歩き続けるなどして安心して待機できる安全な場所を見つけないといけません。その動き続ける体力のためには心肺機能は必須です。

心肺機能を高めるには有酸素運動が有効です。ジョギングやサイクリング、水泳など効果的です。しかし長時間の有酸素運動を多く行えばそのぶん脂肪とともに筋肉も分解されてしまいます。筋トレをして有酸素運動をすると「アナボリックvsカタボリック」になってしまい相反する作用が働いてしまい効果的ではありません。短時間で一気に心拍数を上げることができるタバタ式トレーニングなどのHIIT(高強度インターバルトレーニング:High-intensity interval training)が分解を強く進めず心肺機能を高めるのにとても有効です。

現場の消防士や自衛隊の訓練

われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)
われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)

消防では自分の体重と同じ要救助者を難なく扱える肉体作りを基本とします。要救助者を引っ張りあげる、担ぐ、運ぶなど救助にパワーは必須です。また防火衣や酸素ボンベなどフル装備になるとおよそ20kgもの重量になります。その状態での長時間不眠不休で活動する現場もあるので、体を効率的に使い、休憩のときに素早く回復するための強い心肺機能が必要になってくるのです。

消防や自衛隊、警察などは新人訓練の最後、徹夜で40〜60km歩行訓練を行うところが多くあります。日本では50km歩けばどこかしらの町に到着できるという想定です。消防では20kgの装備を背負い夜通し歩き続けます。ただ歩き続けるだけでなく、道中さまざまな訓練があり、精神的肉体的に追いつめられます。また海上保安庁特救隊の新人訓練は東京〜山梨間の100kmです。500mlの水と塩だけを持ち、それ以外は全て現地調達で26時間以内に到着しなければなりません。

特殊救難隊 36名のSpecial Rescue Team (海上保安庁DVDシリーズ Vol.4)
特殊救難隊 36名のSpecial Rescue Team (海上保安庁DVDシリーズ Vol.4)

このように20kgの装備で50km歩いたり、100kmを僅かな水と塩だけでゴールしなければならない訓練は、肉体的強靭さだけでなく精神力を鍛錬する訓練でもあります。快適な装備やサポート環境が充実している50kmや100kmの登山・ランニングなどの大会より訓練やサバイバルしながら徹夜で行軍することのほうが圧倒的に肉体的精神的にきついのです。

心技体を充実させるために、救助にあたるトップレベルの消防や自衛隊、海上保安庁の隊員は日頃から筋トレや走り込みを徹底的に行い、その上で最先端の救助技術を磨いています。トップレベルの隊員で「ベンチプレスは必要ない、心肺機能はあまり役立たない、持久力はいらない、筋トレはやり過ぎないほうがいい」などと言う人はまずいないでしょう。彼らはどのレベルを取ってもトップレベルなのです。

一般人が救助専門の隊員のトレーニングをする必要はないですが、基本的なトレーニングは変わりありません。筋トレの基本BIG3、10kmを1時間切れる程度の心肺機能、柔軟性、俊敏性など基礎体力を向上させることが重要です。そして消防署などが行う応急手当技術や防災員などの研修や資格を取得するなど、災害に強い体とサバイバル技術を自ら身につけることが大切です。自分の命を、そして大切な人を守るためにも、自らの災害に強い体を作りあげましょう。

東京消防庁<安心・安全><救急アドバイス><救命講習のご案内>
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/life01-1.htm

横浜市消防局 家庭防災員
http://www.city.yokohama.lg.jp/shobo/kabou/#0

[nopc] [/nopc]
LINEで送る
Pocket

【警察・消防・自衛隊・海上保安庁】人命救助のスペシャリスト その登竜門である公務員試験の体力試験とは

LINEで送る
Pocket

過酷な人命救助を支える肉体

われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)
われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)

人命救助には肉体よりまず学力

犯罪、災害、火災、遭難、難破。人命の危機があるとき、そこには人命救助のスペシャリストたちがいます。警察や消防、自衛隊、海上保安庁など平和や人命を守るために日夜活動しています。

日々過酷な訓練を行い、困難な現場で活動している彼らも当然最初は新人でした。その新人になるためにまず公務員試験を突破する必要がります。自衛隊や海上保安庁など国の管轄する組織は国家公務員。自治体の管轄である警察や消防は地方公務員となります。警察は都道府県ごとに、消防は市町村ごとに組織されていす。地方公務員では自治体ごとに試験内容が変わりますが、ほとんどの場合一次試験は筆記試験、2次試験に体力試験や面接があります。この他にも論文や適性検査などが自治体によって行われます。

地方公務員の場合。一次試験は一般知識と一般知能の教養試験です。一般知識は英語、数学、国語(現代文、古文、漢文)、社会(日本史、世界史、地理)、理科(科学、生物、化学)、政治経済、文学芸術、倫理。一般知能は文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈で構成されておりまさに全教科が出題されます。これが公務員試験の難しい部分であり、あまりに広い範囲のためいかに効率よく学習するかが大切になります。しかし効率よく学習しても膨大な量のため公務員試験合格は難関を極め、1,2年で合格する人もいますが、何年も受け続け最後に年齢制限で引っかかってしまう人も少なくありません。

難関筆記試験突破後にある体力試験

2次試験で行われる体力試験。さぞかし厳しいテストがあると多くの受験生は思っています。勉強とトレーニングをいかに両立させるかで四苦八苦している人も多くいます。しかし体力試験の比重はそんなに高くありません。正式には体力試験ではなく身体・体力検査となっている自治体がほとんどです。試験ではなく採用後の訓練を行える体を有しているかの確認です。自治体によっても違いはあるものの内容は主に以下のとおりです。

「腕立て伏せ」
「握力」
「上体起こし」
「持久走」
「懸垂」
「20mシャトルラン」
「反復横跳び」
等

一体どれだけできればいいのか受験者は不安になりますが、体育会系でなくても普通の体力があれば全く問題ありません。文部科学省新体力測定でB判定が取れる体力があれば全く問題ありません。たとえ懸垂が100回できたとしても持久走が基準より低ければ不合格となるでしょう。ぎりぎり一次突破はできたものの筆記試験の手応えがなく体力検査で挽回したいと思う受験生もいるかもしれませんが、体力検査の目的は体力の凄い人を見つけ出すためのものではなく、体に不自由がないかを確認する目的の意味合いが強いのです。採用後に待っている過酷な訓練に耐えられる下地があるかを見ているのです。

なぜ強靭な肉体を必要とする職なのに体力検査の基準が緩いのでしょうか。その理由は簡単です。教育期間で徹底的に鍛え上げるからです。体力的についていけねければ脱落で内定取り消しとなる場合も自治体によってはあります。自衛隊に限って言えば体力検査自体ありません。深刻な人員不足のため採用段階で体力がないという理由で足切りはしないようです。入隊後に死ぬほど鍛えればいいので採用段階では特段体力がなくてもいいということでしょう。

入校後、寮生活で地獄の訓練

合格後、教育生として半年から1年程の寮生活が始まります。この段階では仮採用のところがほとんどです。徹底的な集団行動と規律を叩きこまれ技術・知識の習得と体力錬成が行われます。

一つのミスには連帯で責任を取らされます。自分一人のミスで済めばまだいいものの集団も同じ責任を負わされ罰を受けます。実際の現場では必ず集団行動が徹底され一人のミスが人命救助の失敗や部隊の全滅につながることもあるため、ミスや規律違反は絶対に許されません。

警察や消防、自衛隊など装備品はかなり重く訓練では20kg程度の重さを担いで活動する訓練がよく行われます。さらにその状態で人を背負ったりし夏場の灼熱地獄はまさに生き地獄と化します。終わることない走りこみ、終わることない腕立て伏せ、終わることないスクワット、終わることないロープワーク。新人はこの過酷な状況でも任務遂行できる技術を反復して体得するのです。

夜通しで20kg以上ある荷物を背負い何十kmも歩き続ける耐久訓練も警察、消防、自衛隊にあります。道中さまざまな課題があり疲労と眠気のぎりぎりの状態で課題をこなしていきます。もうこれほど辛いことはこの世にはないと教育生は感じるでしょう。

このような教育訓練が行われが警察学校や消防学校を卒業すれば現場に正式に配属されます。理不尽なまでの地獄が終わったと教育生らは安堵します。しかし彼らはまだ知りません。救助隊や特救隊など人命救助のスペシャリストになるには厳しい選抜試験をパスし、さらなる地獄の訓練が待ち受けていることを。さらなる困難な状況で極限まで酷使された肉体で高度な技術を駆使し人命救助の訓練を行います。そして強靭な精神力をつけるための訓練で息も絶え絶えになるのです。あの耐えられないと思った教育学校時代が愛おしくさえ思えてくるのです。このようにして人命救助のスペシャリストは養成されていきます。

体力はあって当たり前

人命救助を仕事とする人は強靭な肉体を持っていて当たり前です。現場活動の合間に事務仕事を行います。時間を作ってさまざまな訓練もします。そして少しの時間を見つけベンチプレスやスクワット、懸垂もガシガシやります。持久走も行います。ロープも登り、渡ります。体力検査はこのような肉体的な厳しさに耐えれるかを判断するものであり、秀でた才能を見つけ出すものではないのです。そして理不尽と感じてしまうくらい膨大な範囲の勉強をし突破しなければ体力検査さえ受けられません。まずはひたすら勉強できる体力と精神力が人命救助のスペシャリストになるための第一歩となるのです。

LINEで送る
Pocket