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消防・警察になりたい諸君 今すぐ体を鍛えるのをやめなさい!

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鍛えるのをやめよ!

命を守る仕事

われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)
われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)

消防、警察、自衛隊、海上保安庁など命を最前線で守る仕事があります。医者や看護師も命を守るプロフェッショナルです。幼稚園教諭や保育園教諭、学校の教師も子どもの命を預かり守る仕事です。防波堤など作る人たちも命を守る仕事です。

しかし前者の消防や警察は、まさに危険の最前線に真っ先に飛び込み、人々の命を守る仕事です。一般人が危険で命からがら逃げてくる現場に突入していくのです。危険だから撤退ということは基本的にはありません。そんな救助のプロになりたい人は少なくありません。子どもへの将来の夢で、警察や消防は必ずランクインしてきます。子どもたちにとってはヒーローなのです。

そんなヒーローに憧れて、就職先を消防や警察に決める人は多くいます。中でも多いのが体育会系の体力自慢たちです。「人命救助には体力が一番、ずっと運動や部活をしてきたので体力には自信があります系」が志願者の中でも多くの割合を占めます。文化系一筋で体を動かすのが好きでない人が消防、警察を目指すことはほとんどないでしょう。しかし公務員人気は根強く、楽で安定しているという間違ったイメージから区市役所や都県庁などの公務員になりたい人は相当数おり、役所の倍率は高いからとりあえず地元の消防、警察も受験しようという人も決して少なくありません。そして役所は全滅で仕方なく消防や警察に入る人もゼロではありません。

重要なのが警察や消防に入りたい場合、公務員試験を突破しなければなりません。消防、警察の公務員試験は、教養試験、論文、体力試験、面接があります。最初の壁でもっとも難関なのが教養試験なのです。教養試験突破なくして自慢の体力を披露する場も自己アピールする面接の機会も一切ありません。もしあなたが今、公務員試験突破を目指しながらその先の体力試験に向けて時間を割いてトレーニングしているのなら、即刻やめるべきです。

今回は地方公務員である消防と警察の公務員試験をターゲットにします。

体を鍛えている暇はない

教養試験の科目は、一般知識の政治経済、法律、社会、日本史、世界史、地理、思想、文学・芸術、国語、漢文、古文、数学、物理、化学、生物、地学、英語と一般知能の文章理解、判断推理、数的処理、資料解釈、空間把握があります。

警察、消防は地方公務員なので都道府県、市町村採用になります。各自治体によって出題される問題は若干違いますが大差はありません。20科目以上から数問ずつ出題されます。1点で泣く公務員試験で簡単に捨て科目を作るわけにはいきません。

中高生で勉強した数学や物理、化学、また日本史や世界、地理をしっかり覚えていればさほど難しい試験ではありません。しかし大部分の人が文系か理系のどちらかに進み、早ければ高校の2,3年から数学や理科など、もしくは地理や歴史などから離れてしまいます。大学では基礎科目の学習はほとんどしないのが普通です。誰もが習った古文や漢文、化学の元素一覧、数学の二次関数や命題と証明など大学を卒業する頃にはまったく覚えていな人がほとんどではないでしょうか。

単純に想像してください。日本史から1問、世界史か地理のどちらかから1問、数学から1〜2問、漢文か古文のどちらかから1問。たったこれだけの出題範囲でもどれほど膨大な勉強を要するのか。日本史から1問というだけでも大部分の人には膨大な勉強時間が必要です。邪馬台国時代から戦国大名、近現代史など人物や歴史の動向を中心に一生懸命勉強しても、出題されたのが「時代に適合している通貨はどれか?」などと言った問題も出題されます。

理系全般が苦手でも生物なら暗記が多く文系でも対処しやすいですが、微分積分まで出題範囲の数学はもちろん物理や化学の計算は付け焼き刃では到底太刀打ちできません。

これほどの膨大な出題範囲をいかに攻略するかが最重要で、ただがむしゃらに勉強してもらちがあきません。教養試験をパスしないと体力試験も面接も受けることすらできません。懸垂100回できようが、20mシャトルラン120回できても、なにかの大会で優秀な成績を収めていてもなんの意味もありません。1点の違いで数百人と順位が変わってきます。落ちてしまったら原則また1年後です。さらに公務員は大部分で年齢制限があります。東京消防庁では大卒(Ⅰ類)は29歳、高卒(Ⅲ類)は21歳までとなっています。つまり大学を卒業してから7回程度、高校卒業で3回程度のチャンスしかないのです。

体力試験に向けて体をせっせと鍛えている暇などないのです。リフレッシュのための運動やトレーニングならそれは受験対策ではなく気分転換と肝に銘じて勉強の合間に短時間だけ行いましょう。人生を左右する大事な時期に気分転換に多くの時間をかけ疲れを残すなど本末転倒と誰もがわかるはずです。ライバルたちは1分1秒でも多く勉強し、1点を勝ち取りにきているのです。

消防、警察になりたいのなら一にも二にも勉強です。運動などこの期間に一切行わなくてもいいくらいです。多くの人は公務員浪人しそのまま年齢制限を迎え断念したり、途中で合格を諦めたりします。最初の教養試験を突破できずにです。とにかく公務員試験は膨大な勉強量がモノを言うのです。頭の善し悪しではありません。

徹底的な受験対策を

膨大な出題範囲の教養試験。最初は誰もがいったいどこから手を付けていいのかわかりません。そして多くの人が予備校に行きます。学費は通学で30万〜50万円ほどです。合格する人は数ヶ月の勉強で合格しますが長い人だと何年も受け続けます。そのたびに前述の学費(多少の継続割引あり)がかかってきます。

通信にするメリットはほとんどありません。講師の生の授業も聞けない、質問もダイレクトにできない、切磋琢磨できるライバルも身近に感じられないなどデメリットばかりです。お金に苦慮しなければ予備校の通学を有効に使うのがいいでしょう。しかし予備校に通学することもにもデメリットはあります。通学で時間が取られ、通っているだけで勉強した気になり、予備校仲間と遊びに行ったり、予備校で勉強したことで満足し帰ってから死ぬ気で勉強しなくなり、圧倒的に勉強時間が足りないなど意識次第では予備校通学もいくらでもデメリットになりえるのです。

一方、独学で合格できないわけでもありません。社会人で予備校に通う時間がない人やお金に余裕がない場合は独学の一択になる人も一定数います。大切なことは徹底的にリサーチすることです。受験する自治体の過去問を自治体のホームページ等で入手し、出題傾向を把握します。それと同時に公務員試験独特の出題傾向も参考書で把握する必要があります。また公務員試験受験テクニックもあるので必ず抑えておかないといけません。(最後におすすめの参考書を紹介するので参考にしてください。)

模試や予備校に入っていなくても面接対策を受けられる場合もあるので、模試なども含め全てスケジューリングします。1日何時間勉強時間にあてられ、いつまでに何を達成したいのか明確しておく必要があります。スケジューリングの失敗は即受験失敗につながります。焦っていきなり勉強を始めるより1〜2週間程度みっちり時間をかけてリサーチしスケジューリングしましょう。

体力試験は最低ラインをクリアできるかだけ

警察、消防の体力試験は決して厳しいものではありません。基礎体力が普通にあるか見る程度です。ずば抜けて何かが良くても大幅に加点されることはなく、最低ラインよりできないものを減点していく足切り方式がほとんどです。

腕立て伏せ、懸垂、20mシャトルラン、上体起こし、立位体前屈、握力、反復横跳びなど自治体によって行われる種目は多少変わってきますが、大きな違いはありません。試験官が見るのは、著しくできない種目がないか、刺青などしていないか、身体に不自由はないかなどを見ています。ここではずば抜けた運動神経などいりませんし、そのための特別なトレーニングも必要ありません。軽い運動習慣があれば十分です。

消防や警察に入りたい肉体自慢の志願者たちがまず突破すべきものは終わりの見えない膨大な範囲の公務員教養試験。そして論文、面接です。残念ながら体力試験で差をつけることはできません。

予備校に入ったからといって合格できるとは限りません。むしろ合格できる人のほうが圧倒的に少ないのです。結局は自分自身との戦いです。この戦いに音を上げているようでは、人命救助はできません。

体を鍛えるのは合格を勝ち取ってから

Jレスキュー (ジェイレスキュー) 2013年5月号
Jレスキュー (ジェイレスキュー) 2013年5月号

合格を勝ち取ってから好きなだけ肉体を鍛えてください。合格後、消防・警察学校で6〜12ヶ月程度寮生活でしこたましごかれます。この世の地獄と思うことも多々あるでしょう。体操や水泳の元ジュニアオリンピック選手、元名門ラグビー部の主将、元プロ野球選手、元Jリーガー選手などすごい経歴を持った人もいます。しかし彼らも例外なく地獄を見ます。そして現場ではさらに過酷な訓練が待ち受けています。救助隊などになるための研修は、これまでの訓練がお遊びだったのではないかと思うほど過酷です。さらにその上の選抜された精鋭部隊に入るには…、言わずもがなです。


『きつい つかれた もうだめだ では 他人(ひと)の生命(いのち)は救えない』

おすすめ参考書

公務員試験 学習スタートブック 29年度試験対応 2017年度 (受験ジャーナル特別企画1)
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公務員試験 速攻の時事 平成28年度試験完全対応
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公務員試験受かる勉強法落ちる勉強法 2017年度版
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数的推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱[改訂版]
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判断推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱[改訂版]
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[大卒程度]警察官・消防官 新スーパー過去問ゼミ 人文科学 改訂版
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過去問は「警察官・消防官 新スーパー過去問ゼミ」シリーズを徹底的に繰り返し何度も何度も行いましょう。

英語や数学、日本史世界史、生物、化学、物理などの教養試験もとにかく過去問を解いていきましょう。解説をみても全くわからない場合は下記のような中学高校を短時間で復習できる参考書がおすすめです。必ず書店で手にとって中の解説を読んで、このかどうか判断して購入しましょう。

中学3年間の数学を10時間で復習する本
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中学・高校6年間の英語をこの1冊でざっと復習する (中経出版)
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高校入試 中学3年間の総復習 理科
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カラー版 忘れてしまった高校の日本史を復習する本
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【警察・消防・自衛隊・海上保安庁】人命救助のスペシャリスト その登竜門である公務員試験の体力試験とは

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過酷な人命救助を支える肉体

われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)
われら消防レスキュー隊 最新版 (Jレスキュー特別編集)

人命救助には肉体よりまず学力

犯罪、災害、火災、遭難、難破。人命の危機があるとき、そこには人命救助のスペシャリストたちがいます。警察や消防、自衛隊、海上保安庁など平和や人命を守るために日夜活動しています。

日々過酷な訓練を行い、困難な現場で活動している彼らも当然最初は新人でした。その新人になるためにまず公務員試験を突破する必要がります。自衛隊や海上保安庁など国の管轄する組織は国家公務員。自治体の管轄である警察や消防は地方公務員となります。警察は都道府県ごとに、消防は市町村ごとに組織されていす。地方公務員では自治体ごとに試験内容が変わりますが、ほとんどの場合一次試験は筆記試験、2次試験に体力試験や面接があります。この他にも論文や適性検査などが自治体によって行われます。

地方公務員の場合。一次試験は一般知識と一般知能の教養試験です。一般知識は英語、数学、国語(現代文、古文、漢文)、社会(日本史、世界史、地理)、理科(科学、生物、化学)、政治経済、文学芸術、倫理。一般知能は文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈で構成されておりまさに全教科が出題されます。これが公務員試験の難しい部分であり、あまりに広い範囲のためいかに効率よく学習するかが大切になります。しかし効率よく学習しても膨大な量のため公務員試験合格は難関を極め、1,2年で合格する人もいますが、何年も受け続け最後に年齢制限で引っかかってしまう人も少なくありません。

難関筆記試験突破後にある体力試験

2次試験で行われる体力試験。さぞかし厳しいテストがあると多くの受験生は思っています。勉強とトレーニングをいかに両立させるかで四苦八苦している人も多くいます。しかし体力試験の比重はそんなに高くありません。正式には体力試験ではなく身体・体力検査となっている自治体がほとんどです。試験ではなく採用後の訓練を行える体を有しているかの確認です。自治体によっても違いはあるものの内容は主に以下のとおりです。

「腕立て伏せ」
「握力」
「上体起こし」
「持久走」
「懸垂」
「20mシャトルラン」
「反復横跳び」
等

一体どれだけできればいいのか受験者は不安になりますが、体育会系でなくても普通の体力があれば全く問題ありません。文部科学省新体力測定でB判定が取れる体力があれば全く問題ありません。たとえ懸垂が100回できたとしても持久走が基準より低ければ不合格となるでしょう。ぎりぎり一次突破はできたものの筆記試験の手応えがなく体力検査で挽回したいと思う受験生もいるかもしれませんが、体力検査の目的は体力の凄い人を見つけ出すためのものではなく、体に不自由がないかを確認する目的の意味合いが強いのです。採用後に待っている過酷な訓練に耐えられる下地があるかを見ているのです。

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なぜ強靭な肉体を必要とする職なのに体力検査の基準が緩いのでしょうか。その理由は簡単です。教育期間で徹底的に鍛え上げるからです。体力的についていけねければ脱落で内定取り消しとなる場合も自治体によってはあります。自衛隊に限って言えば体力検査自体ありません。深刻な人員不足のため採用段階で体力がないという理由で足切りはしないようです。入隊後に死ぬほど鍛えればいいので採用段階では特段体力がなくてもいいということでしょう。

入校後、寮生活で地獄の訓練

合格後、教育生として半年から1年程の寮生活が始まります。この段階では仮採用のところがほとんどです。徹底的な集団行動と規律を叩きこまれ技術・知識の習得と体力錬成が行われます。

一つのミスには連帯で責任を取らされます。自分一人のミスで済めばまだいいものの集団も同じ責任を負わされ罰を受けます。実際の現場では必ず集団行動が徹底され一人のミスが人命救助の失敗や部隊の全滅につながることもあるため、ミスや規律違反は絶対に許されません。

警察や消防、自衛隊など装備品はかなり重く訓練では20kg程度の重さを担いで活動する訓練がよく行われます。さらにその状態で人を背負ったりし夏場の灼熱地獄はまさに生き地獄と化します。終わることない走りこみ、終わることない腕立て伏せ、終わることないスクワット、終わることないロープワーク。新人はこの過酷な状況でも任務遂行できる技術を反復して体得するのです。

夜通しで20kg以上ある荷物を背負い何十kmも歩き続ける耐久訓練も警察、消防、自衛隊にあります。道中さまざまな課題があり疲労と眠気のぎりぎりの状態で課題をこなしていきます。もうこれほど辛いことはこの世にはないと教育生は感じるでしょう。

このような教育訓練が行われが警察学校や消防学校を卒業すれば現場に正式に配属されます。理不尽なまでの地獄が終わったと教育生らは安堵します。しかし彼らはまだ知りません。救助隊や特救隊など人命救助のスペシャリストになるには厳しい選抜試験をパスし、さらなる地獄の訓練が待ち受けていることを。さらなる困難な状況で極限まで酷使された肉体で高度な技術を駆使し人命救助の訓練を行います。そして強靭な精神力をつけるための訓練で息も絶え絶えになるのです。あの耐えられないと思った教育学校時代が愛おしくさえ思えてくるのです。このようにして人命救助のスペシャリストは養成されていきます。

体力はあって当たり前

人命救助を仕事とする人は強靭な肉体を持っていて当たり前です。現場活動の合間に事務仕事を行います。時間を作ってさまざまな訓練もします。そして少しの時間を見つけベンチプレスやスクワット、懸垂もガシガシやります。持久走も行います。ロープも登り、渡ります。体力検査はこのような肉体的な厳しさに耐えれるかを判断するものであり、秀でた才能を見つけ出すものではないのです。そして理不尽と感じてしまうくらい膨大な範囲の勉強をし突破しなければ体力検査さえ受けられません。まずはひたすら勉強できる体力と精神力が人命救助のスペシャリストになるための第一歩となるのです。

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