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ラグビー日本代表不動のキッカー「五郎丸歩」や国民的大スター「イチロー」などなど 独自のパターン化された動作「ルーティン」の秘める意味

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Number 特別増刊「桜の凱歌」エディー・ジャパンW杯戦記 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー))
Number 特別増刊「桜の凱歌」エディー・ジャパンW杯戦記 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー))

世界の「Goromaru」

不動の魂 桜の15番 ラグビーと歩む
不動の魂  桜の15番 ラグビーと歩む

2015年、ラグビーワールドカップで南アフリカに歴史的大勝利を収め、その後もサモア、アメリカにも勝利し、過去一度しかワールドカップで勝ったことのなかったラグビー日本代表は大躍進を果たしました。

世界三大スポーツでもあるラグビーは、日本ではマイナースポーツでした。しかしワールドカップでの大躍進で一挙にメディアの露出が増え、ラグビーに全く感心のなかった多くの人々の目に触れることになりました。そしてラグビー日本代表にヒーローが生まれました。その名も「五郎丸歩」。子供から大人、男も女も、そして相撲や野球、サッカーなど他ジャンルのスポーツ界までありとあらゆるところで真似されている五郎丸キックポーズ。拝みポーズとも忍々ポーズとも呼ばれ、もはや知らない人がいないほど日本中に知れ渡りました。

五郎丸歩のキック

そんな五郎丸歩が行うキック前のルーティンやポーズには重要な意味があるのです。そしてこのルーティンはそれぞれ違った形で多くのゴールキック(コンバージョン)を担う選手が行っています。

2015年ラグビーワールドカップ世界の名キッカーのルーティン

五郎丸歩が学生時代に指導を受けた、世界最高峰のラグビープレーヤー、元イングランド代表ジョニー・ウィルキンソン。
今のポーズの原形

五郎丸より以前に注目されていた大物選手のルーティン

五郎丸歩のキック前のルーティンより以前に、大注目されていたルーティンを行う国民的選手がいます。それはメジャーリーガー「イチロー」です。スタジアムに入る足を決めている、打席前に行うルーティン、試合中いつでも行うストレッチ、ブランチには必ずカレー(現在は食パンとそうめんの組み合わせとのこと)というルーティンです。

パフォーマンスとも言われた高見盛のロボットルーティン

高見盛のルーティンも世間から大きな注目を浴びました。

テニスプレイヤー、ナダルの細かすぎるルーティンとその珍事

世界的名テニスプレイヤー「ナダル」のルーティンはさらに細かいものです。

ペットボトル飲料のラベルはコート側に向けて立て、ラインは踏まずコートインし、右足からまたぎ、ベースラインで靴下とズボンの位置を直すという一連の動作を行います。そんな彼のルーティンが風で乱れたときにある珍事が起きました。

他にも松井秀は右足からバッターボックスに入る、ウサイン・ボルトはスタートの前に胸の前で十字を切るなどあります。

ルーティンの意味

イチローや五郎丸歩だけでなく世界で活躍する人に自分独自のルーティンを持っている人は多くいます。そのルーティンこそが彼らの成功の一つの要因なのです。このルーティンをそっくりそのまま真似しても彼ら同様成功はしません。なぜならばそれは彼ら自身のルーティンだからです。

ルーティンとは「日課」や「決まった手順」、「お決まりの所作」などの意味があります。ルーティンと混同されやすいのが「ゲン担ぎ」です。ゲン担ぎとは、縁起を担ぐという意味です。以前得た良い結果のときの動作や所作を繰り返し行うものです。勝った時と同じ赤いパンツを履く。神頼みと同じ類で自分が「コントロールできない未来」に対する願掛けなのです。一方ルーティンとは、現在進行系の「今」にフォーカスし、自らコントロールできる部分に対して行うものなのです。

ルーティン化する目的はいつもと同じ動作をすることでいつもと同じ精神状態に近づけ、いつもどおりのパフォーマンスを引き出せるようにするためです。試合中には様々な雑念が入ります。天候、観客の声援、試合の優劣、疲れ、痛み。周りの環境に大きく左右されてしまうとパフォーマンスが安定しません。そのため自分が無になれる、いつもと同じ精神状態になれるようにパターン化されたルーティンを行うのです。つまり自分の帰れる場所づくりとも言えるかもしれません。

スポーツ以外にも活かせるルーティン

このルーティンは決してスポーツだけではなく普段の生活、ビジネス、受験などの学業にも大いに活かせます。朝家を出る前に体を軽く動かす、仕事の合間にストレッチをする、テスト前に鉛筆を3回か転がす、プレゼンの前に配るプリントを2回トントンと綺麗に直し、1回咳払いをし、水を飲むなどなど人それぞれ様々なルーティンがあります。日頃意識していなくても行っている動作があるかも知れません。上手く言った時のことを思い出し、一つ一つの動作を書き出し、パターン化することでそれが自分だけのルーティンになるのです。良いイメージと関連付けることが重要です。そして考えなくてもできるように無の境地でもできることが大切です。

このルーティンによって精神的安定もたらし、パフォーマンスに大きく好影響を与えることは往々にしてあるでの試してみる価値は十二分にあるでしょう。

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オコエ、サニブラウンだけじゃない!日本スポーツ界を席巻する凄まじい身体能力を持つハーフ選手たち 

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日本スポーツ界をけん引するハーフ選手たち

日本スポーツ界で輝かしい成績を残しているハーフ選手たち。
世界陸上では、ガーナ人の父と日本人の母の親を持つ「サニブラウン・アブデル・ハキーム」が大活躍しました。
高校野球では大注目の清宮幸太郎。父親は元ラグビー日本代表選手で、社会人ラグビー(トップリーグ)のヤマハ発動機ジュビロの監督、次期日本代表監督に最も近い人と言われています。清宮幸太郎と並んで高校野球の注目を浴びた「オコエ瑠偉」。ナイジェリア人の父親、日本人の母親で志村けんと同じ東京都東村山市出身です。

2015年夏は世界陸上と高校野球でオコエ選手とサニブラウン選手が大注目されました。
しかし日本スポーツ界にはまだまだハーフのスター選手たちが大勢います。

陸上界のスーパースターで、TV番組「筋肉番付」でも圧倒的な存在感と実力を示した「室伏広治」。出身は静岡県沼津市で、フルネームは「室伏アレクサンダー広治」です。父親はアジアの鉄人とも呼ばれた室伏重信。母親はオリンピックやり投ルーマニア代表です。
また球界のスター「ダルビッシュ有」。フルネームは「ダルビッシュ・セファット・ファリード・有」。両親はイラン人でサッカー選手だった父親と日本人の母親です。

ラグビーでは、サントリーサンゴリアス所属、現日本代表の「松島幸太郎」がラグビー界を席巻しています。両親はジンバブエ人の父親と日本人の母親です。
ラグビー界では高校、大学、企業チームと進むのが一般的ですが、松島幸太郎は高校卒業し、プロ選手として海外の名門チームの門を叩き育成選手として大活躍しました。そして日本代表に選出された異例の選手です。

わずか16歳にして、高校生で唯一バレーボール全日本メンバーに選出された「宮部藍梨」。出身は兵庫県尼崎市で、両親はナイジェリア人の父親と日本人の母親です。
得点率チーム2位という数字もたたき出しています。
ジャマイカ人の父親と日本人の母親を持つ「ケンブリッジ飛鳥」は日本大学に所属、100mと200mの短距離走を専門とし2013年東アジア大会日本代表に選ばられました。
さらに陸上界にはやり投げの選手でミズノ所属の「ディーン・元気」、フルネームは「ディーン・ロドリック・元気」。両親はイギリス人のラグビー選手であった父親と日本人ハーフの母親です。

同質性の強い日本ではハーフ選手への偏見がある

ハーフが美人なんて妄想ですから! ! – 困った「純ジャパ」との闘いの日々 (中公新書ラクレ)
ハーフが美人なんて妄想ですから! !  - 困った「純ジャパ」との闘いの日々 (中公新書ラクレ)
日本スポーツ界には上記以外にもまだまだ多くのハーフ選手が存在し活躍しています。
日本は島国で、さらに政策的な移民を今現在は受け入れていません。そのため東洋系以外の外国人やハーフはとても目立ってしまいます。
偏見や差別的な目で見られることも少なくないでしょう。
例えばラグビー界でも日本代表は外国人ばかりでこれでは日本代表ではないといった話が頻繁に出てきます。
では欧州のチームはどうでしょうか。果たしてパッと見て彼らがドイツ人なのかイギリス人なのか、はたまたデンマーク人なのかわかるでしょうか。
南半球のチームでもサモア、トンガ、フィジーなのかわからないはずです。
世界最強のラグビーナショナルチーム、ニュージーランド・オールブラックスの伝説のプレーヤー「ジョナ・ロムー」は出身こそニュージーランドですが、両親共にトンガ人です。しかしニュージーランドで誰も彼を外国人だと差別しなかったはずです。
世界最強のオールブラックスを目指すためにトンガやサモアなどから移民することもあるほどです。
もちろん国の移民政策や歴史・文化的な流れで捉え方は大きく異なるりますが、日本のような同質性の強い国ではハーフ選手や外国人選手(特にアジア系以外の場合)に対して偏見が強いのは否めません。

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国際化が進む昨今、今後ハーフ選手や両親共に外国人でも生まれが日本で、国籍が日本となる選手の登場は珍しくなくなってくるでしょう。
日本では2008年現在で30人に1人は両親、または片方が外国人です。黒人の日本人、白人の日本人など多様な日本人がさらに増えるでしょう。
陸上でも、サッカーでもラグビーでも日本代表として日本を背負って闘っている選手には惜しみない応援をすべきではないでしょうか。
必ずしも黄色人種である必要はないのです。

ハーフ選手が強い理由

スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?: アスリートの科学

スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?: アスリートの科学

日本の国技(と言われている)、相撲。若乃花以来日本人の横綱は現れていません。各部屋に1人しか置けない外国人が相撲界を席巻しています。
野球でも4番バッターに外国人を置くことが多々あります。
陸上でも世界陸上にしろオリンピックにしろ決勝に残る短距離選手はほぼ黒人選手です。
中長距離走でも黒人選手の力強さが印象的です。

日本人、大きくは東アジア人は、他の外国人と比べ筋肉が付きにくいと言われています。
特に引く力、つまり背中の筋肉が弱いというデータが出ています。
また黒人選手は腸腰筋がとても発達しており、それが短距離のスピードに繋がっていると言われています。
また外国人と日本人では骨格の太さも大きく違います。骨格と筋肉のつきかたには深い関係があるとも言われています。
その外国人は、若い頃から科学的トレーニングとウェイトトレーニングをみっちり行っています。

つまり西欧人やオセアニアの人々は遺伝的に運動に優れた能力を持っていると言えるのです。
その血を受け継ぎ適切なトレーニングを積めば、同じ努力をしていたいわゆる日本人より能力が上回る可能性は高くなるでしょう。
人種とスポーツ – 黒人は本当に「速く」「強い」のか (中公新書)
人種とスポーツ - 黒人は本当に「速く」「強い」のか (中公新書)

ウサイン・ボルト自伝
ウサイン・ボルト自伝

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続)筋トレ不要論蔓延る日本  ラグビー日本代表が証明した筋トレの重要性

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筋トレ不要論蔓延る日本スポーツ界

Tarzan (ターザン) 2015年 5月14日号 No.671 [雑誌]
Tarzan (ターザン) 2015年 5月14日号 No.671 [雑誌]

前回で日本に蔓延る筋トレ不要論について述べました。世界で圧倒的に活躍する選手はどの競技においても本格的にウェイトトレーニングを取り入れており、そしてベンチプレス100kg挙げることは全く特別なことではなくもはやスタンダードなレベルという内容でした。

フィジカルの強さはアスリートには必要不可欠ということに疑問を呈する人はほとんどいないはずです。しかし筋トレで筋肥大させ大きい筋肉をつけることに否定的な風潮は根強くあります。

以下はトレーニングをする上で覚えておかないといけない重要なキーワードです。

パワー = 筋力 × スピード筋力は筋肉の断面積に比例する

高齢者においても骨密度、筋断面積が大きいほどパワーがあり、ウェイトリフティングの成績に大きく関係しているという論文、「マスターズ・ウエイトリフティング選手の骨密度,筋力,筋断面積から見た高強度レジスタンストレーニングの影響 」が発表されています。筋トレの原理原則は、筋肥大をさせ筋断面積を大きくすることにほかならないのです。それはスポーツ選手でも高齢者でもボディビルダーでも基本原理は同じなのです。

なぜボディビルダーの筋肉は使えないのか

ボディビルダーの筋肉を使えない筋肉という話もよく耳にします。しかし彼らボディビルダーの発達した巨大な筋肉が発揮するパワーは凄まじく強いのです。ベンチプレスやスクワットも信じられないくらいの重量を挙げることができます。しかしスポーツや競技になると途端にその力は有効に発揮されにくくなってしまいます。何故ならばトレーニングの原理原則の一つ「特異性の原則」に則っていないからです。

競技力を上達させるにはその競技の練習をしないと決して上達はしません。100m選手がいくらスクワットをしてもそれだけで100mは速くなりません。ベンチプレスやアームカールでどんな高重量を扱えようが競技練習なしにアームレスリングのチャンピョンにはなれません。筋トレだけで野球での打球や投球の飛距離もサッカーのシュート力もあがりません。

ボディビルダーは筋肉と神経を連動させるトレーニングをしていないので連続した動きの中で力を発揮するのを得意としていません。彼らは筋トレで筋肉に効果的に負荷を与えます。これを専門用語で「効かせる」と言います。ストリクト(stric:厳密、厳格)に筋トレをしているとも言えます。反動を一切使わず狙った筋肉だけを丁寧に追い込む方法です。

ボディビルダーは動きのなかで力を発揮するのが得意ではなく、体を台の上などで安定させて力を発揮するのが得意なのです。ボディビルダーの筋肉が使えないのではなく運動や競技のなかで力を発揮することが不得意なのです。

トレーニングの原理原則について詳しくは「筋力トレーニングの三大原理・5大原則」を参照ください。
使える筋肉・使えない筋肉 理論編―筋トレでつけた筋肉は本当に「使えない」のか?
使える筋肉・使えない筋肉 理論編―筋トレでつけた筋肉は本当に「使えない」のか?

アスリートが取り入れるクリーン系トレーニングで筋肉と神経を連動させる

スポーツ選手は筋トレメニューに下の動画のパワークリーンなどクリーン系のトレーニングを取り入れています。

クリーン系トレーニングは瞬発力などの爆発的なパワーを複合的な動作で一気に発揮するトレーニングで、運動競技に非常に効果的で神経系のトレーニングでもあります。
効かせることとは正反対で、いかに多くの筋肉を効率的に動かし、反動を使って重いウェイトを一気に挙げることが大切になってきます。

トップアスリートは大きな力を発揮するために、筋断面積の増加、つまり筋肥大をターゲットとした筋トレを行うことが先決です。クリーン系トレーニングで大きな力を爆発的に発揮するトレーニングを行うことで筋肉を複合的に、そしてより競技特性に近い動作を鍛えることができます。それと併せて競技トレーニングや心肺機能向上などスタミナアップのトレーニングをし、競技でよい結果を残したり、相手に競い勝つことができるのです。筋力だけで勝てる競技はありません。力自慢が集まるアームレスリングの大会でも同じことが言えます。しかしまたテクニックやスタミナだけでも相手に競い勝つことはできません。世界が相手であるならば尚更のことです。世界で活躍するには、筋肉の鎧を身にまといながら、スピード、スタミナ、テクニック、スキルを身につけ戦わなくていけないのです。

ラグビー日本代表の快挙は早朝からの筋トレだった

1301日のJAPAN WAY―ラグビー日本代表、ワールドカップまでの4年間 (B.B.mook)
1301日のJAPAN WAY―ラグビー日本代表、ワールドカップまでの4年間 (B.B.mook)
歴史的勝利をしたラグビー日本代表。彼らは長期間の合宿のなか、朝5時から行われる筋トレで1日が始まります。そして午前と午後に競技練習し夕方にまた筋トレをするのです。日本代表に招集される選手たちはトップクラスの選手で当然筋量も国内ではトップレベルでした。しかし前監督のエディー・ジョーンズはこの程度では世界では通用しないと全日本の選手たちに過酷な筋トレをさせたのです。筋肉で体重が大幅アップし、さらにS&Cトレーニングを導入しスピードもスタミナもアップさせたのです。

エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡――
エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡――

結局、ベンチプレスはスポーツに必要なのか?

なぜトップアスリートはベンチプレスで高重量を挙げることができるのでしょうか。ベンチプレスが役立つ競技はそんなに多くはないはずです。大胸筋がいくら発達していても競技で最高のパフォーマンスに繋がりません。しかしベンチプレス100kg挙げられる選手は脚や背中の筋トレもしっかり行っておりトータル的に全身の筋肉が発達しているのです。

世界のアスリートたちがベンチプレス100kgを簡単に挙げられるからといってもやはり100kgは並大抵の努力では挙げることはできません。真摯にトレーニングに向き合い、日々の絶え間ない努力の継続、小さな成果の積み重ねがベンチプレス100kgを可能にするのです。そのような姿勢は当然ながら他のトレーニングにも対しての取り組み方にも通じるてくるのです。

全面性の原則

トレーニングの原理原則で述べましたがトレーニングの原理原則に「全面性の原則」というものがあります。「ある部分の能力を上げたいのなら、バランスよく他の体力的要素も向上させなければならない」という原則です。

全てを満遍なく鍛え、そしてそれが「個別性の原則」や「特異性の原則」に繋がっていくのです。「個別性の原則」とは「遺伝などの先天的な能力やトレーニングなどで獲得した後天的な能力を合わせ、個人の体質やさまざまなレベル、年齢など考慮しトレーニング内容を選ぶ必要がある。トレーニングメニューは千差万別、十人十色であることを念頭にトレーニングに選定することが重要」という原則です。「特異性の原則」とは目的に応じてのトレーニングが必要ということです。短距選手がフルマラソンの練習をしても100mは早くならないので競技の特異性に応じてトレーニングメニューを選定する必要があるといことです。

本物のトップアスリートのトレーニング、パフォーマンスを動画で体感しよう

下の動画を観てトレーニング、力強さ、パフォーマンスとはなにかという意識を再構築してみましょう。ウサイン・ボルトのウェイトトレーニングや世界最強のラグビーチーム、ニュージーランド代表「オールブラックス」のトレーニング、そして日本人最強のアスリート室伏広治のトレーニング動画を紹介します。

ウサイン・ボルト

競技:陸上
所属:ジャマイカ
体格:身長196cm、体重94kg
記録:
100m 9秒58(2009年、世界記録)
150m 14秒35(2009年、世界最高記録)
200m 19秒19(2009年、世界記録)
400m 45秒28(2007年)
◎ベンチプレス120kg

クリスティアーノ・ロナウド

競技:サッカー
所属:レアル・マドリード
体格:身長185cm、体重80kg
ウェイトトレーニングメニュー:

◎ベンチプレス100kg 6回×4セット
・スクワット150kg 6回×4セット
・クリーン75kg 6回×4セット
・レッグプレス200kg 6回×4セット
・デッドリフト200kg 6回×4セット
・ショルダープレス70kg 6回×4セット
・アームカール30kg 6回×4セット
・トライセプスエクステンション30kg 6回×4セット
・ラットプルダウン75kg 6回×4セット

世界最強ラグビーチーム、漆黒の軍団オールブラックス(ニュージーランド)の貴重なウェイトトレーニング風景

オールブラックの代表的な選手のステータス

ジョナ・ロムー
体格:身長196cm、体重120kg
100m 10.8秒
ベンチプレス 200kg

ソニー・ビル・ウィリアムズ

体格:身長191cm、体重108kg
ベンチプレス 310lbs(140kg) × 3回

室伏広治

競技:投擲
体格:身長187cm、体重99kg
100m 10.6秒
立ち幅跳び 360cm
垂直跳び 110cm
◎ベンチプレス170kg
スクワット250kg
背筋力389kg
握力120kg

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【胸筋が邪魔だって!?筋トレガラパゴス】筋トレ不要論はびこる日本 ロナウド、ボルト、フェデラー、中田英寿だって軽々ベンチプレス100kg上げるこの時代に未だ筋トレガラパゴスジャパン

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世界のトップアスリートの筋トレ事情

ベンチプレス100kgはただのトレーニング成果の一環

筋トレを始めたばかりの人にとってベンチプレス100kgは大きな目標であり、一つの登竜門となります。
筋トレがメジャーではない日本では、筋トレをやっている人自体がマイノリティで、ベンチプレス100kgなど常人離れして「一体何目指しているの?」と思われてしまいます。
ベンチプレス100kgも上げるにはボディビルダーのような筋骨隆々になる必要があり、競技者であるアスリートには無縁どころか害だと認識されがちです。
実際ベンチプレス100kg程度上げてもそこまで筋骨隆々にはなりません。

「筋トレ=ムキムキのボディビルダー=アスリートには使えない筋肉」。
このような方程式が日本のスポーツ界に根強く蔓延しています。

本当に競技者には筋トレは不要なのでしょうか。
筋トレでつけた筋肉は使えないのでしょうか。

使える筋肉・使えない筋肉 理論編―筋トレでつけた筋肉は本当に「使えない」のか?
使える筋肉・使えない筋肉 理論編―筋トレでつけた筋肉は本当に「使えない」のか?

筋トレ不要論がまかり通るのは日本だけ

ガンバ大阪に所属する元日本代表の遠藤保仁、言わずと知れた日本サッカー界のトップ選手です。
彼は日本サッカー界の現状を伺わせる発言しています。
その発言内容からサッカーだけでなく日本スポーツ界の筋トレに対する現状を垣間見ることができます。

シーズン中、試合が週1回の時は、試合翌日の午前に上半身をやります。キツいと感じる程度の重さ、ベンチプレスなら50とか52kgで10回を3セット、部位によって4、5種類
出典:Numberweb

変えていく勇気 日本代表であり続けられる理由
変えていく勇気 日本代表であり続けられる理由

ベンチプレス50kg×10回を3セットだとMAXはおよそ70kg前後。
ベンチプレス70kgでは、「一般的には力持ちといえるレベル」程度で、有吉弘行やブラマヨ小杉がベンチプレス65kgを上げます。
運動部なら高校生でも難なく上げられる程度です。

さらに以下の発言もあります。

今、若いやつらには、フィジカル超やれ!って言ってます。 自分みたいになってほしくないから。 もし真剣にやっていたら、オレ絶対に世界に行けたと思うし、ヨーロッパの一流クラブに行けていたかどうかはわからないけど、少なくともチャレンジはできていたと思う。絶対に
出典:Numberweb

フィジカルで勝負できないと技術だけあっても通用しません。
フィジカルだけで勝負できることなどまずありません。
フィジカルから逃げたら、どんなに優秀な技術があっても太刀打ちできません。
フィジカルで勝てないまでも負けないことで、磨き上げた技術をいかんなく発揮できるのです。

筋トレの不要論は様々です。

・ほとんどの球技や接触のないスポーツには筋トレで筋肥大させる必要性はない
・野球には、投球時の可動域が狭くなるからベンチプレスは害
・筋トレでつけた筋肉では、体が重くなりスピード、フィットネスが落ちる
・筋肉で硬くなり柔軟性、可動域が落ちる
・下半身強化は徹底的な走り込みで作る
・ボディビルダーじゃないんだから・・・

このような時代遅れの発言がいまだに日本スポーツ界には根強く蔓延り、世界から取り残される結果となるのです。
フィジカルでは差があるから、技術練習ばかりにこだわり、そして精神論・根性論に重きをおくため、耐える練習こそが美徳となり、非効率的なトレーニングがまかり通ります。
ダラダラ無駄に長い練習、下半身強化という名目のまるでマラソン選手のような走り込み。

ラグビー日本代表前監督エディー・ジョーンズが、日本が誇るスピードスターである藤田選手に対し発した言葉が印象的です。


「プロップとウィングが同じメニューで走るなんて馬鹿げています。そんなのちょっと考えれば分かるでしょう? 日本の高校では、非常識な練習が行われています。ウィングのスピードは貴重ですから、スプリント力に特化した練習をするべきです。日本では、ウサイン・ボルトにマラソン練習させているようなものですよ」
引用:最後まで憎まれ役を買って出た、 エディー・ジョーンズの「ジャパン愛」

プロップとはスクラムを最前列で組む力士のようタイプ、ウィングは最も足の速い陸上短距離選手タイプです。
全く違うタイプの選手、求められる能力が違うポジションの選手たちに、日本では一律に、規律を、従順に守らせるのが今も昔もたいして変わらぬ日本の指導法なのです。

「日本では高校、大学、トップリーグでも高いレベルでパフォーマンスする指導ができていない。規律を守らせるため、従順にさせるためだけに練習をしている。それでは勝てない」
引用:エディーHC、日本ラグビー界に辛口エール「規律を守らせ、従順にさせる練習をしている」

日本のスポーツ文化とは未だにこのようなものがまかり通っています。

そもそも日本人は欧米人に比べ自分の体をマネジメントする習慣がありません。
ジョギングや筋トレをしている人は世間ではマイノリティです。
厚生労働省が平成9年に発表した国民の運動習慣では以下のとおりです。

1.スポーツ実施率について ○ 週1日以上運動・スポーツをする成人の割合は51.5%(前年度 42.5%),週3日以上では26.0%(前年度 19.7%)。10代~40代において前年度より10ポイントを超える伸びを示し、特に20代女性は17.6ポイント増となった。男女とも70代が最も高く70%を超える。 ○ 「この1年間に運動・スポーツはしなかった」かつ「現在運動・スポーツはしておらず今後もするつもりがない」と答えた者が20.7%(前年度27.2%)存在している。
引用:スポーツ庁 平成29年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」について

スポーツをしている成人は51・5%で半分以上です。
運動・スポーツを行った理由としては、「健康のため」が最も多く、「体力増進・維持のため」が続いている。
阻害要因では、男女とも働く世代では、「仕事や家事が忙しいから」が高い割合です。
また女性20・30代では、「子どもに手がかかるから」もあわせて阻害要因となっていいます。

一方、厚生労働省が報告している28年度の運動習慣者の調査では、運動習慣がある人は30%ほどしかいません。

運動習慣のある者の割合は男性で35.1%、女性で27.4%であり、この10年間でみると男性では有意な増減はなく、女性では減少傾向である。年齢階級別にみると、その割合は男女ともに30歳代で最も低く、それぞれ 18.4%、9.8%である。
引用:厚生労働省 平成 28 年 国民健康・栄養調査結果の概要

厚労省は、「この10年で有意な増減がない」と報告しており、なぜスポーツ庁の調査では28年度から29年度にかけ一気に2割もの運動実施者が増えたのかは疑問です。
スポーツ庁の28年度の報告ではスポーツ実施者は42.7%で、厚生労働省の運動習慣ありの約31%とは1割以上乖離しています。
厚生労働省は運動実施者の要件を、「運動習慣のある者とは、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者」と定義し、スポーツ庁は「週1回の運動」と定義が違うため単純に比較はできませんが、運動習慣がある人は依然として3割ほどしかおらず、ここ10年変化がないとしています。

またどちらの報告でも行っている運動はウォーキングが半分近く締めます。
60〜70代の6〜7割が運動をしていると回答しているのでウオーキングが1位になるのは当然でしょう。

ジョギング・ランニングをしている人は男性17%、女性7%で、走る習慣がある人は世間ではマイノリティです。
筋トレはトレーニングの部類で集計されており、男性15%、女性10%となっていますが、この中にはランニングマシンも入っているため、筋ト実施者は不明です。
筋トレをしている人は国民の1割もいないかもしれません。
筋トレは国民にとっては全くマイナーな運動であり、大部分の人はやっていないのです。
ベンチプレスやスクワットなどちょっと筋トレするだけでムキムキになってしまうと想像してしまうのも無理はないのかもしれません。

スポーツ界ではここ最近、いわきFCのようにサッカーでも徹底的な筋トレと栄養摂取でフィジカル強化を図るチームも出てきました。
リスクを冒さぬ退屈な日本のサッカーを、圧倒的なパワーで変革する。 いわきFCが巻き起こすフィジカル革命

また近年さまざまな競技でウェイトトレーニングが取り入れられ始め、陸上界でも短距離だけでなく長距離でも、また卓球やバレーボールなど身体接触がない球技でも、さらに平昌オリンピックでも盛り上がったカーリングやジャンプ、フィギュアスケートなど一昔前なら筋トレとは無縁と思われていた競技でも徐々に筋トレ不要論が薄れつつある傾向があります。

ベンチプレス100kg以上挙げるアスリートたち

サッカー中田英寿は現役時代ベンチプレス100kgを挙げていたそうです。
松井秀喜はベンチプレス120kg、ダルビッシュは100kg以上、テニス界ではアンドレ・アガシは100kg、ロジャー・フェデラーはなんと150kgも挙げるそうです。

しかしイチローの、「虎やライオンは筋トレしないでしょ」発言や長友佑都の「ウェイトトレーニングでつけた筋肉は使えなかった」発言など超一流選手の筋トレ不要論ばかりが大きく広がり日本各地に蔓延り根付いてしまっています。

下記は長友選手が著書で発言したものです。

ベンチプレス100キロを挙げられる筋肉は「使えない筋肉」だった――。サッカー日本代表、イタリア・セリエA(アー)の強豪チーム「インテル」で活躍する著者は、体格に勝る他国の選手に決して当たり負けしない。その秘訣は冒頭のウエートトレーニングで筋肉をつくるのではなく、体幹を鍛えることだった。世界のトップ選手と渡り合うことを可能にしたトレーニング方法を、著者自らが実演し解説する。
長友佑都体幹トレーニング20 長友佑都体幹トレーニング20 出典:朝雲新聞社

著書で東福岡高校時代、強豪ラグビー部と徹底的に筋トレをしたと言っています。
その筋トレがサッカー競技に活きなかったため、ウェイトトレーニングでつけた筋肉は使えないと悟り体幹トレを取り入れ効果が出たとの主張です。

高校時代は朝5時から自主練でランニングやダッシュ、授業、部活を終えてから16時から22時まで筋トレ。
一体6時間もどんな筋トレをしていたのでしょうか。
多くの日本代表選手を輩出している東福岡のラグビー部は何度も全国優勝しているラグビー界屈指の強豪校で、どこよりも大きく強くフィットネス、スピードとも圧巻です。

彼らが大学や社会人で、また海外移籍し、「使えない筋肉だった」などの発言をしたことありません。
むしろまだまだフィジカルが弱いと思い知らされ、さらなるフィジカル強化に励んでいます。

ラグビー日本代表もエディー・ジョーンズが監督だったときには、早朝から徹底的に筋トレし社会人トップで活躍している選手たちの体格を一回りも二回りも大きくさせました。
徹底的なフィットネス強化で鍛え上げられたのは、筋力だけでなく心肺持久力やスピードも大幅にアップさせました。
「筋トレをするとスピードが落ち、体が重くなり持久力も落ち、肥大した筋肉で可動域が落ち、パスやキックの邪魔になる」という日本に蔓延る筋トレ迷信の全て逆をいきました。

「柔よく剛を制す」が筋トレ不要論に?

どの競技でも、相手よりパワーがあるかと言って勝てるわけではありません。
腕相撲や柔道、相撲、ラグビー、アメフトなどパワー系競技でも言えます。
技術の習得のための反復練習や筋力、柔軟性、心肺機能、敏捷性(アジリティ)、俊敏性(クイックネス)などあらゆる運動能力を高める必要があり、この運動能力と競技力が掛け合わさり勝敗がつきます。

事実かどうかは置いておいて、匠のようなテクニックや素早さ、スタミナ、勤勉性があると言われる日本人選手。
「柔よく剛を制す」という昔からの考えと筋トレ不要論が混ざり合い、「筋トレでつけた筋肉は使えない」という考えがガラパゴス日本に蔓延しました。

今は「剛があっての柔」なのです。
ある海外移籍した選手が、「日本人はスタミナがあり、スピードもあって、器用さもあり勤勉。というのは全て違っていた」と言い放ちました。
海外の選手のほうが圧倒的にスピーディで、スタミナも抜群で、技術レベルも相当高い。その上圧倒的なフィジカルと実感し、日本人の優位性などほぼないと言っていました。
その日本人が生まれつきの体格差のハンディがあり、フィジカルで勝負は無謀だと端からフィジカルから逃げていては、いくら技術を磨いても太刀打ちできないと悟ったそうです。

もうフィジカルを言い訳にできる時代ではありません。
またスポーツだけでなく、長寿国日本が直面する健康寿命との差は今後さらなる問題となっていき、ロコモやサルコといった筋肉量低下で起こる様々な疾病対策として筋トレはますます重要と位置づけられていくはずです。

フィジカルから逃げるな

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