トレーニングとは「電車」だ
肉単―ギリシャ語・ラテン語 (語源から覚える解剖学英単語集 (筋肉編))
英語を知ればトレーニングも深くなる
「筋トレは好きは脳みそまで筋肉ヤローだ」
などという言葉が聞こえたり聞こえなかったりする昨今。
確かに脳みそまで筋肉なのではないかと思ってしまう人も決して少なくはないのですが、
世の中の筋骨隆々の人がみんな脳みそ筋肉かというと決してそんなこともありません。
筋肉の専門家であるボディビルダーは、筋肉のことだけではなく、栄養や代謝システム、解剖学など体のことを奥深くまで知り尽くしています。
筋トレの方法だけ知っていても、脂肪も削ぎ落とし限界まで筋肥大させるためには、体の博士でなくてはならないのです。
そしてそこに欠かせないのは英語です。
先進的な情報はまず英語で発表されます。そのため論文を英語で読める能力は誰よりも先端の知識を得るための必須条件になっているのです。
もっと身近な話では、筋トレの動画を探す際など、日本語で検索するより英語で検索したほうがはるかに良質な動画がたくさん出てきます。
動画を観るだけとても有益ですが、言っている内容を把握できれば当然さらに有益なものになります。
英語とトレーニングは切っても切れない深いつながりがあります。
しかし英語が苦手というトレーニーが多いのも事実です。
まずは英語とトレーニングの関係を知って、「なるほど面白い!」と思うことが大切です。
その足がかりとして、「training」の語源を探ってみましょう。
training
運動でよく使う言葉「トレーニング」。
勉強や職業訓練でもご存知のように多く使われる言葉です。
これは電車を意味するtrainが原形です。
「train」のもともとの意味は、「引きずる、引っ張っていく、つながり、連続」で、ラテン語の「trahere(トラヘレ):引きずる」から生まれた言葉です。
車両をたくさん引きずり連なって走る電車が「train」なのも納得できるのではないでしょうか。
ここから「train」以外にも、トレイルランの「trail(トレイル):引きずった跡、痕跡、(山中の)小道」、
車のトレーラーの「trailer:引きずる人、追跡者、(映画等の)予告編」という意味も持ちます。
引きずるという意味から、何かを引きずって鍛えるというニュアンスが派生したと想像に難くありません。
そしてそれは連なり継続するのです。
引きずり、引っ張り、継続するのがトレーニング。それを連ねる日々で肉体が変わる。
まさにトレーニングそのものです。
トレーニングの奥深さを知ることができる語源ではないでしょうか。
その他にもマッスルなども
筋肉は英語で「muscle:マッスル」で、もとはラテン語の「musculus:小ネズミ」です。
上腕二頭筋がネズミに見えたとか、筋肉の収縮がネズミの動きに見えたなどと言われています。
三角筋は「Deltoid muscle」といい三角形を意味する「delta」が語源です。
上腕二頭筋を英語でバイセップス(biceps brachii)、上腕三頭筋はトライセラトップス(triceps brachii)です。
バイ(bi)は「二つ」という意味があり、自転車を「バイセコー(bicycle)」と言うのは、二つ(bi)の輪(cycle)ということです。
ほかにもバイリンガル(bilingual)、バイ・セクシャル(bisexual)などもあります。
triは3を表し、tricycleは三輪車、triangleは三角形、tripleは3倍などがあります。
タコのオクトパス(Octopus)のoctは8です。タコの足は8本です。
octagonは8角形、10月のoctoberはローマ暦での8月でした。
例外で、一説によると歴史を意味するhistoryは、「his story(彼の話)」から来ていてい、彼とはイエス・キリストのこと言われてます。
彼(イエス・キリスト)の話が歴史となったのです。
ギリシャ語のhistoriaから派生している言葉で、そこからは神のニュアンスはないそうですが。
筋肉とは関係なくなってしまいましたが、英語の語源を知るということは単語を覚える意味でも有意な方法です。
まとめ
英語はよく暗記と言われますが、暗記よりも興味があることと併せて覚えたほうが圧倒的に記憶に定着しやすくなります。
トレーニングもがむしゃらにやるだけではなく、なぜ、何のために、どのような効果を期待してといった具合にトレーニングとその目的を明確にすることでトレーニング効果は格段に上がります。
脳みそ筋肉となるか、インテリジェンス高いtrainee(トレーニー)となるか。
それはあなた次第です。
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