【使えない筋肉とバカにされないために】鍛え抜いた体を使える身体へ

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鍛えた身体はそのままでは使えない

使える筋肉・使えない筋肉 理論編―筋トレでつけた筋肉は本当に「使えない」のか?
使える筋肉・使えない筋肉 理論編―筋トレでつけた筋肉は本当に「使えない」のか?

筋肉をつければ競技力があがるわけではない

筋トレを行うの目的は人それぞれ三者三様です。
競技力向上のため、健康増進のため、スタイルアップのためなどなど。

しかし本質的にはどれも正しくはありません。
筋トレは筋肥大のために行うものであって、その副産物としてさまざまな効能が期待されるのです。副産物ということがポイントで、副産物はダイレクトには現れませんし、ときには思った通りの期待に応えてくれないことも多々あります。

もっとも誤解が多いのが筋トレをすると競技力が向上するということです。
たとえばムキムキのボディビルダーが運動音痴だと「ほら、筋肉なんて意味ないじゃん!」と鬼の首を取ったように言う人が大勢います。

しかしいくら車にパワフルなエンジンを積み、ボディを強化しても運転者の運転技術によって、その車の性能を活かせるかどうか大きく左右されます。車を上手に運転するためには、当然運転技術を磨かなければなりません。そのための自動車学校で、最初から車の取扱が上手い人は誰一人いません。

それは身体も同じです。生まれてから成長の過程で体の基本的な使い方は自然に獲得していきます。走ったり跳んだり登ったりぶら下がったり。しかし練習しないと身につかない動作も多くあることは誰の記憶にもあるはずです。逆上がりや自転車などはその最たる例でしょう。

筋トレをし筋力を得た体を使いこなすためにも同様に、効果的に使うためのトレーニングが必要です。身体を上手に使うには、「力を伝える能力」、「身体や手脚を意図通り移動(動かす)させる能力」、「反動・しならせる能力」等が必要です。筋トレしてそれが競技力向上に直結するわけでは決してありません。逆上がりができないからといってムキムキに筋肉をつけてもきっと逆上がりはいつまでたってもできるようにはならないでしょう。逆上がりには逆上がりの練習をするのがもっとも効果的なのです。

しかし競技力の土台は基礎体力です。基礎体力が高いほど、競技力然り、身体を使いこなせる幅が大きく広がります。
基礎体力には心肺機能や柔軟性、バランス力、俊敏性などがありその中に一つに筋力があります。これらをバランス良く鍛え、ファンクショナルに使いこなす練習が競技力向上に繋がります。

ここではいくつかウェイトを使ったトレーニングを紹介します。力の伝え方が重要なトレーニングです。筋肥大が目的のトレーニングではなく身体を効果的に使うトレーニングなので、最初は重さにこだわらず正しい動作を覚えることが重要です。

プッシュアップ

プッシュプレスは肩の力で押し上げるのではなく、脚からの力を上半身に伝え、一気に上まで押し上げる動作です。
軽い重量だとショルダープレスの容量で肩と腕の力だけで持ち上げることができますが、重い重量になると肩と腕だけでは上がりません。身体を連動して一気に上まで持ち上げる必要があります。脚、お尻、腹筋、背筋、肩、上腕筋など全身の筋肉を連動し、脚からの力を伝播させる必要があります。

大事なのはいかに脚の力を下から順に連動し上半身に伝えるかです。追い込むことが目的ではなく動作の連動性を高めることがポイントです。腕や肩の力に頼らず脚の力で持ち上げましょう。

プッシュプレスは連動性を高めるために非常に効果的、且つ難しい動作ではないので初心者からおすすめできるトレーニングです。

クリーン系

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パワー系アスリートのためのトレーニングメソッド
パワー系アスリートのためのトレーニングメソッド

クリーン系には、ハイクリーン、スナッチ、ジャークなどがあります。床や膝などスタート位置やキャッチ位置をハイかローにするかでさまざまタイプに分かれます。パワーや連動性を養うのに最も適した種目です。

パワーと力は違い、パワーとは「筋力×スピード」を指します。さらにいうならここに連動性、全身協調性が加わることで、大きなパワーを素早く発揮できる「使える身体」ができます。軽い重量なら力ずくで上げることができますが、自重と同じ程度の重さとなると正しく身体を使えていないと上げることはできません。

ウェイトトレーニングの中でも最上位に難しいので、まずは基本のBIG3を優先しましょう。軽い重量で練習もできますが、指導者がいなければ力任せで上げる癖がついてしまい、その癖が将来的に邪魔になることもあるので注意しましょう。一人で行う際は、動画等でまず頭で動作を十分理解し、その上で自分の動作をスマホ等で撮影しチェックしましょう。早い段階で経験者に見てもらい助言をもらうといいでしょう。


実際の競技

ある競技を上手くなりたいのなら、その競技の練習をすることが一番です。

例えば試合中、バランスを崩すのを防ぎたいためバランスボールを使ったトレーニングをしたとします。しかしそこで得られる能力はバランスボールに上手く乗る能力であって、試合中のバランス能力ではありません。試合中で起こすバランスの崩れは、相手と接触してなのか、切り返し動作でなのか、着地したときなの。これの原因を全て一括りにしてバランスボールでいわゆる「バランス能力」を鍛えても効果的ではありません。

バランスボールで鍛えた能力も競技にある程度活かすことができるかもしれません。しかしそれなら、バランスを崩したシチュエーションと要因を分析し、実際の競技練習等でく同じシチュエーションを作って、その状況でバランスを崩さないように練習をしたほうが遥かに効率的です。

クライミングが上手くなりたいのなら、懸垂や握力を鍛えるよりクライミングをするのが一番効果的です。
逆上がりができるようになりたいのなら、逆上がりの練習をするべきです。

ではなんで筋トレや走り込みをする必要があるのか。
それは土台の基礎体力を強くするためです。基礎体力が強ければ、その上にある競技力の伸びしろが上がります。また基礎体力はトレーニングした分必ず向上します。基礎体力の種類によっては短期間で大幅に能力が向上するものもあります。競技力とは違い基礎体力にセンスは関係なく正しい努力に比例します。

近年のラグビーや柔道、陸上などの大躍進はこの基礎体力強化に物凄い力を入れたからです。特に筋力の部分を徹底しました。ラグビーや柔道は筋肉のプロフェッショナルであるボディビルダーを呼び筋肉について徹底的に学びました。

筋肉自体に使えるも使えないもありません。ボディビルダーの運動神経や競技への競技への精通度なんて関係ありません。彼らは筋肉を肥大させるまさにプロフェッショナルなのです。それ以上でもそれ以下でもありません。その競技で使える身体にするためにはその競技練習をすればいいのです。

まとめ

使える身体とは、人それぞれ求めるものが違います。
サッカーやバスケットボール、バレーボールが上手くなりたいのか、格闘技要素の強いラグビーやアメリカンフットボールが上手くなりたいのか。
体操やフィギュアスケート、チアリーディングで結果を残したいのか。
ボクシング、柔道、相撲など格闘技で相手に勝ちたいのか。
遠くまで走りたい、速く走りたい、重いものを持ち上げたいのか。

しかし共通点はありませす。それは推進力です。
身体を使うということは、いかに力を推進力に変え身体を動かすかです。そのためには筋力、スピード、そして連動性(キネティックチェーン)・協調性の能力向上が必須です。

それぞれを適切に鍛えることで、身体を動かす、物を動かす推進力につながります。筋肉だけつけてそれだけで何かの動作が上手くなることはありません。使えない筋肉はありませんが、使えない身体は間違いなく存在します。

せっかく鍛えた身体、無駄な筋肉とバカにされないようとことん使えるようにトレーニングしましょう。

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