【そのジョギング、あなたにとって悪にもなる】肉体改造に有酸素運動は必要か否か

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有酸素運動は使い分けが大事

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有酸素運動が必要かどうか3つのポイントで判断

達成したい肉体によって有酸素運動が有効かそうでないか違ってきます。トレーニングをするイコール長時間の有酸素運動をしないといけないと思い込んでいる人は大勢います。しかし闇雲に有酸素運動を取り入れればいいというわけではありません。

有酸素運動を取り入れるべきか否かは目標とする肉体、達成時期によって変わってきます。それを知るためには以下の3つのポイントを理解することが大切です。せっかくのトレーニングを活かすも殺すも有酸素運動の取り入れ方で大きく左右されてしまいます。頑張ったトレーニング、その効果を最大限に引き出すために有酸素運動について考えてみましょう。

達成したい肉体

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ボディビルダーのように脂肪を極限まで落とした筋肉隆々の体になりたいのか、マラソン選手のように細身でどこまでも走れるような体になりたいのか、はたまたお相撲さんやプロレスラーみたいに脂肪がついてもとにかく大きな体にしたいのか。それともスポーツに活かせる体を作りたいのか。有酸素運動は達成したい肉体によって必要性が大きく違ってきます。

ボディビルダーのような極限まで筋肥大した筋肉と削ぎ落とされた脂肪。この肉体を作りたいのなら徹底的に筋肥大を狙った筋トレが必要です。ボディビルダーは増量期と減量期でトレーニング期間を分割します。増量期にはある程度脂肪がつくことを容認し、オーバーカロリー状態を作ります。筋肥大はアンダーカロリー状態では起きにくいのです。大会数カ月前(3〜6ヶ月)から減量期に入りますが、多くのボディビルダーは有酸素運動は行いません。有酸素運動を行うと筋肉の分解(カタボリック)が進んでしまうためです。脂肪を落とすためには徹底した食事制限を行います。必要摂取カロリーより下回るように食事を調整します。その際もアンダーカロリーで筋肉の分解が大幅に進まないように高タンパク質の食事がメインになります。筋肉を大きくし脂肪を減らしたいのなら有酸素運動を取り入れるよりも、筋トレとカロリー制限をすることが最善の方法だと筋肉のプロであるボディビルダーが証明しています。彼らは増量期では10kg程度増量し、減量期でまた同程度まで絞り込みます。増量期で脂肪と筋肉を大幅に増やし、減量期でなるべく脂肪だけを削ぎ落とすのです。まさに除脂肪ダイエットのプロなのです。

マラソン選手のような細身になりたいのなら、アンダーカロリーにしてカタボリックの状態を作ればいいのです。アンダーカロリー状態で有酸素運動を行えばどんどん痩せていきます。カタボリックなので脂肪だけでなく筋肉も減少してしまうので注意が必要です。脂肪を減らすにはカタボリックにせざるを得ず、筋肉が減少してしまうことは理解しておかなければなりません、筋肉減少を抑えるために筋トレをしタンパク質を多めに摂取しましょう。タンパク質摂取で筋肉が増えることはありまえんが、減少幅を小さく抑える効果があるという研究が発表されています。高齢期におけるサルコペニア予防のための 乳タンパク質摂取とレジスタンス運動

一般に普及しているダイエットは筋トレと有酸素運動を組み合わせたものがほとんどです。しかし体を絞る、除脂肪体重をなるべく減らさないで脂肪を減らすには有酸素運動を行うよりも食事制限のほうが圧倒的に楽で効率がいいのです。後述しますが、脂肪の減少量は24時間で見ると有酸素運動も筋トレも変わらないのです。

心肺機能強化が特段必要ないのなら有酸素運動を行う必要はあまりないでしょう。さらに言うと心肺機能強化でも長時間のジョギングは不要です。マラソンのような何十kmも走り続ける能力を強化するには長時間・長距離の走りこみは必要です。しかし球技などの止まったり走ったりの繰り返し(インターバル)運動の場合、心肺機能はHIIT(高強度インターバルトレーニング)などのインターバルトレーニングやサーキットトレーニングが効果的です。短時間で一気に心肺機能の強化もでき、全身持久力や筋持久力、無酸素運動能力、有酸素運動能力向上に効果てきめんです。長時間の運動でないためカタボリックをいくぶんか抑えることができます。基本的に肉体作りに長時間の有酸素運動は必要ありません。ウェイトトレーニングで筋肉をつけ食事制限で脂肪を削ぎ落とす。これこそがボディメイクの王道です。筋トレ後の有酸素運動は脂肪燃焼に効果がありますが筋トレでアナボリックに向いた体をカタボリックに向けてしまうのでやり過ぎは厳禁です。

達成したい時期

目指す肉体をいつまでに達成したいかによっても有酸素運動の必要性が変わります。多少筋肉を犠牲にしても短期的に一気に体を絞りたいのなら有酸素運動は効果的です。有酸素運動を行っているときは確実に脂肪が減っています。明日までに数g減らした場合、もう食事で削るカロリーがない場合など有酸素運動を行えば脂肪は減ります。

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また短期決戦を望んでいる人には有酸素運動は効果的です。食事だけでは必要なカロリー不足を作り出せなければ絶食しなければいけなくなってします。有酸素運動を取り入れば絶食しなくてもカロリー消費できます。食事制限で数時間後に痩せることは不可能ですが、有酸素運動であれば数時間後に何gかは痩せることができます。しかし短期決戦だとどうしても筋肉の減少が大きくなってしまうのでそのことは考慮しなければなりません。

使える身体かどうか

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肉体改造をするのだから使える体になりたいと多くの人は思うでしょう。太っている人が痩せるだけで、痩せている人がたくましくなるだけで体は機能的になります。筋量が増えれば転倒防止やロコモ、サルコ予防にもなり健康増進になります。使える体の定義は人それぞれですが、健康になるだけでも体が機能的になるとも言えるのではないでしょうか。しかしスポーツ競技に活かせるかは別問題です。競技が上手くなりたいのなら競技の練習をするしかありません。たとえば10の練習をしたら1上手くなる場合、筋トレのおかげで1.3上手くなるかもしれません。10の力を出したら5疲れるのに、筋トレのおかげで4しか疲れないかもしれません。筋肉を活用するためにはその競技の練習が大前提です。圧倒的な筋肉を誇るボディビルダーでも腕相撲の練習もせずに腕相撲チャンピオンにはなれないのです。筋肉で何かのパフォーマンスが自然に上がることはありません。

マラソンやトレイルランニングなどで使える体を手にしたいのなら長時間走るトレーニングは必須です。これは特異性の原則で、身体は受けた刺激にたいし特異的に適応するからです。短距離なら短距離、水泳なら水泳、長距離には長距離とその競技固有トレーニングをする必要があるのです。また有酸素運動は筋トレ後の疲労回復や精神的リフレッシュなど多くのメリットがあるので、有酸素運動を行う際はカタボリックとアナボリックのバランスを意識する必要があります。

有酸素運動の取り入れ方

RUNNING style ベストセレクション
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上記のポイントを明確にした上で有酸素運動を取り入れるか考えます。筋トレと有酸素運動は相反する効果をもたらします。筋トレはアナボリック(合成)を優位にし、有酸素運動はカタボリック(分解)を優位にします。筋トレ後に有酸素運動を行えば脂肪燃焼は高まりますが、せっかく筋トレでアナボリックを優位にしたのに直後の有酸素運動でカタボリックを強めてしまいまい、筋合成にいい影響を与えません。肉体改造をしているときは常にアナボリックとカタボリック、どちらが優位に働いているかということを意識する必要があります。

脂肪を減らしたいからといって有酸素運動ばかり行っても労力の割に効果は小さいです。毎日250kcalオーバーでひと月7500kcalオーバー、脂肪1kg分の脂肪が増えます。半年で6kg、1年で12kgも太ってしまいます。ご飯1杯分、飴玉10個程度、たった250kcalの積み重ねで気づけば10kgも体重が増えていたなんていうことが起こってしまうのです。

この脂肪1kg、7200kcalを消費するには体重60kgの人の場合120kmも走らなければなりません。フルマラソン3回分です。体重10kgをジョギングで落とすなら1200km、フルマラソン30回分相当にもなってしまいます。毎日10km走っても120日必要です。そして有酸素運動はカタボリックを優位にするため筋肉を分解し、さらに体を省エネ状態にしてしまい有酸素運動をやめ食事量を元に戻せば以前より太りやすくなってしまっているのです。

有酸素運動を行っているときは脂肪減少が高いですが、長期的には筋トレより脂肪減少が優位かというとそうでもありません。筋トレなどの強度の高いトレーニングは運動中は脂肪燃焼は少ないですが運動後もエネルギー消費が高い状態が続き24時間で見ると有酸素運動と脂肪燃焼は同程度となります。

有酸素運動はカタボリックを強くするので筋肉をつけることが優先の場合は筋トレ後の過度な有酸素運動はお薦めできません。エネルギー収支のコントロールは食事で行うのがベストで、そのほうが圧倒的に効率が良いのです。食事でどうしても目標消費カロリーまで減らせなかったり、早く脂肪を減らしたい場合には補助的に有酸素運動を取り入れます。しかし有酸素運動を行うことによってカタボリックが進むことはしっかり理解しておきましょう。

また心肺機能上げるために1時間も2時間も走る必要はありません。心肺機能強化にはタバタ式トレーニングなどのHIIT(高強度インターバルトレーニング)やサーキットトレーニングなど短時間でできるものが時間帯効果が高いです。たった数分で限界を迎えることができカタボリックも長時間の運動より抑えられます。世界最強ニュージーランドのラグビーチーム「オールブラックス」の選手は一定スピードで何十分も走るマラソンのような練習など一度もしたことがないと言います。またメジャーリーガーのダルビッシュ有選手は、日本高校球界の長時間の走りこみを無駄だと言っています。

長時間の走り込みが必要な人は競技などで長時間の走りをする人たちだけです。ダイエットにも基本的に有酸素運動は必要ありません。その分しっかり食事制限でカロリーコントロールしながらエネルギー消費に重要な筋肉をつけることが基本です。ダイエットにも肉体改造にも競技力向上にも長時間の有酸素運動は必要ないのです。しかし有酸素運動にはメリットも多々あることも確かです。誰でも気軽に始められる運動の一つなどで排除する必要はありませんが、ジョギングなどの長時間の有酸素運動万能信仰はやめ、自分の目的にあった正しい有酸素運動を取り入れましょう。

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