【筋トレ失敗3ヶ条】失敗する人の共通点

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筋トレを失敗する3ヶ条

Number(ナンバー)896号 SUPER RUGBY 2016 スーパーラグビー開幕 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィック ナンバー))
Number(ナンバー)896号[雑誌] Number

自信を持って筋トレをしている人は少ない

筋トレをしている人で自分のトレーニングに自信を持っている人は少ないのが実状ではないでしょうか。体のメカニズムは複雑で解剖学や生理学、バイオメカニクス(生体力学)などさまざまな分野を専門的に学ばないと筋肉の成長や動作、代謝など正しく知ることはできません。それでもなおいまだに体には解明されていない多くの謎があります。

筋肉痛の原理さえいまだにはっきりと解明されていません。ストレッチは疲労回復に効果がないとかトレーニング直後のタンパク質摂取にこだわっても意味が無い、低重量×高回数でも筋肥大するなど今までの常識を一新するデータが次々と出てきまています。しかし一般人が最新のデータを追って専門知識を身につける必要はないでしょう。ベースとなる知識があれば十分です。

またトレーニングにはさまざまな種類や方法があり、他人がこれが良かったからといって自分に向いているかはわかりません。筋トレには継続するモチベーションも非常に大切なので多少効果が悪くても気分よく続けられるトレーニングがいいのです。しかし多くの人が自分の筋トレに満足いかず途中で筋トレをやめてしまいます。それはなぜでしょうか。そこにはある共通点があるのです。その共通点を一つひとつ解決すればきっと満足できる筋トレができるでしょう。

具体的な目標がない

筋トレをして強くなりたい。見た目をたくましくしたい。スタイルを良くしたい。痩せたいなど筋トレをすることである目標を達成したいと思っている人は多いでしょう。目標を持って筋トレをすることは非常に大切です。しかしその目標に具体性がなければ漫然とした筋トレになってしまい、遂には筋トレをやめてしまいます。

目標は具体的に立てることが重要です。胸板を厚くし腕周りを太くしたいという目標ではなく、現在の胸囲、腕周りは何センチでこれを3ヶ月後には何センチアップしたいのか明確にする必要があります。胸囲では90cm以上あるとだいぶ分厚く見えるでしょう。腕周りは35cm以上で太く見えはじめるでしょう。このように具体的な数字を意識し、いつまでに達成したいか決めることが目標達成の秘訣です。3ヶ月後なら月どれくらい太くなればいいのか計算し、実際に行い、計画していたより太くならないのであれば期間を伸ばす必要がります。筋トレは常に思考と実験の繰り返しなのです。

筋トレはウェイトをガシガシ上げてプロテインをガンガン飲めばいいと思っている

筋肥大させるためには適切な重量で適切な回数を行う必要がります。腕立て伏せを毎日何十回もしているのに腕が太くならない、腹筋300回しているのに腹筋が浮かび上がらない、プロテインを毎トレーニング後にしっかり飲んでいるのに筋肉が増えないなど多くの誤解のもと筋トレをしている人がいます。

筋トレの基本は適度な負荷で適度な回数、栄養、休息の3本柱です。このどれかを蔑ろにすれば筋トレはどんどん失敗に近づきます。この3本柱は基本中の基本です。基本がなければ応用もありません。基本を疎かにし応用ばかりを追いかけることは本末転倒で結果も伴ってきません。

筋トレの最大の目的は筋肥大です。誰もが体を強くしたいと思うから筋トレするわけです。筋力は筋断面積と比例します。つまり強い力は大きい筋肉から生まれるのです。筋肥大をさせるには8〜12回がギリギリ挙がる回数で行う必要があります。何十回もできる回数では効率よく筋肥大できません。低重量×高回数でも筋肥大することはわかっていますが、めいいっぱい追い込まないといけないので時間もメンタルタフネスも相当量必要になります。王道には王道の理由があるのです。

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栄養面ではプロテインを飲んでれいれば万事よしと考えている人が少なくありません。しかしプロテインはあくまでもサプリメン、補助食品です。バランスよく栄養を食品から取ることが最優先です。タンパク質だけでなくビタミン、ミネラル、脂質、糖質も同じくらい重要です。トレーニングご30分以内をゴールデンタイムと呼びプロテイン摂取すれば効率よく筋肉がつくと言われますが、そこを意識するよりも1日のトータルのタンパク質量や栄養バランスの方が圧倒的に大切です。食事を疎かにしてサプリメンを摂るなど本末転倒の極みです。さまざまなサプリメンにお金をかけるより、一回の食事に数百円掛けて栄養価を増すほうが優先されるべきです。

そして最後に休息です。トレーニングをし十分な栄養を摂って、質の良い休息を取ることは大切です。リフレッシュにもなり次のトレーニングのモチベーションに関わります。ストレスは筋肉にも悪影響を及ぼすと言われています。

筋肉は万能だと思っている

筋トレをして筋肉が付けば望んでいたことがすぐに叶うと思っている人がいます。ベンチプレス100kg上がったからパワー系競技のパフォーマンスが上がる。ハイクリーンの記録を更新したから瞬発力が上がり短距離が速くなる。アームカールが強いから腕相撲が強くなる。筋肉量が増えたから基礎代謝が上がる。筋肉がついたからスタイルが良くなるなどなど筋肉をつけることですぐになにか享受できると思いがちです。しかし筋肉は筋肉です。それ以上でもそれ以下でもありません。筋肉をつけたからといって腕相撲で圧倒的に強くなるわでも競技のパフォーマンスが上がるわけでもありません。そのような誤解があるが故にボディビルダーの筋肉は使えないという間違った情報が流布されてしまうのです。筋肉に使えるも使えないも、硬いも柔らかいもありません。筋肉は筋肉です。それを何かに使えるようにするためには何かのトレーニングをしそれに適応できる筋肉にしないといけません。

基礎代謝も筋量よりも体重に大きく比例します。いくら筋肉がついても脂肪が落ち体重が減れば基礎代謝は落ちます。逆に筋量が少なくても脂肪で体重が重ければ基礎代謝は高くなります。筋肉をいくらつけても直接的に痩せるわけではありません。筋肉をつけ身体活動量を上げないとエネルギー消費が増えることありません。いくら腹筋をしてもお腹周りの脂肪が減ることもありません。

筋肉は筋肉ということをまずは認識し、それを以下に目的の適うように適用させるかが大切なのです。筋肉をつかたからといってなににもなれるわけでありません、ボディビルダー以外は。

まとめ

上記のような筋トレ失敗3ヶ条に気をつけ、常に初心を忘れずトレーニングに励む必要があります。筋トレを続けていると筋肉に過大に期待してしまいがちです。しかし筋肉はただの筋肉です。筋肉だけをつけたからといってそれだけで健康になれるわけではありません。筋肉をつけたからといって競技のパフォーマンスが上がるわけでもありません。筋肉をつかたから基礎代謝が上がるわけでも痩せるわけでもありません。そして筋肉に使える使えないがあるわけではありません。スポーツカーを誰もがレースのときのようにスピーディーに運転できるわけではないのです。使いこなすために鍛錬しないとそれは何の意味も持ち合わせません。

筋肉は肥大させ、それを鍛錬しないと副次的にメリットは得られないのです。それを踏まえたうえで正しい筋トレを行い、十分な栄養摂取、適切な休息、そして筋肉を使いこなすための鍛錬を行いましょう。そうすれば筋トレで失敗することは減るでしょう。正しい知識は筋トレを成功に近づけます。バーベルを持つ前に、トレーニングの本を一冊手に取ることが最大の近道かもしれません。
〈東京大学教授〉石井直方の筋肉の科学 (B・B MOOK 1244)
〈東京大学教授〉石井直方の筋肉の科学 (B・B MOOK 1244)

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